全体的に面白く見られた作品でしたが、最終回はちょっと駆け足だったかな?
今まで沢田(田中哲司)のラスボス感溢れる姿を何度も見てきたから、
拮抗できる相手のミスジと正々堂々勝負するシーンが来るんだろうかと予想してましたが…
実は警察を口説いてて裏で仕組んでました!という展開で終わったのには意外でしたね。
新キャラの上野が結局何者だったのか、何をしでかしたのかも、気になってしょうがない(笑)
で、沢田たちから解放され、借金ももうすぐ返済し終えると言うえみ(仲里依紗)は、
最終的に母と一緒に北海道に帰ると決めたみたいです。
ここは正直、離れて独立していった方が良いんじゃないかと思えてしまいますね…。
過去に借金で、えみの人生を狂わせた張本人なのには変わりないですもん。
「また借金しないように監視するため」と言っていたけど、
共依存になってしまわないか心配です。抜け出せなさそう。
でも、そう覚悟したえみを「一緒に東京に行かないか?」と引き止めず、
「元気でね」と別れを告げる咲田(濱田岳)は、
とても咲田らしい人想いさが感じられて良かったんじゃないでしょうか。
オチはともかく、二人の関係を恋愛でまとめず、えみと咲田含めてすべての人々を
「不条理な世の中でも、直向きにもがいて生きる人々への応援歌」として
描き切った最終回だったと思います。
今後の道を決めた二人の後ろには夕日が。
きっと、前に進もうとする二人をそっと支えてくれていたのでしょう。
今の場所で働き続けると決めた咲田も、より頼もしく見えました。
人情深い上司がいる。力になってくれる仲間がいる。
守ってあげたいと思えるフルーツたちがいる。
咲田の周りにはそんな人たちで溢れています。
「一緒に本当に笑ってくれてただけで、十分助けになってたと思う」
えみのこの言葉が咲田の背中を押してくれました。もう、迷いなしですよね。
後半から、マサカネとミスジが最後に成敗する作りが
パターン化してきた気がしないでもないですが、
監督の三者三様による世界観を最後まで楽しめた作品でした。
切ないお話。ハラハラするお話。ほんわかするお話。
新たなお店はタイトル通りの「フルーツ宅配便」ですから、
まだまだバラエティ溢れるお話はいっぱい作れますよね!!続編、待ってます。
洒落たEGO-WRAPPIN'さんのOPも、温かい気持ちになれる超特急さんのEDも好きでした。
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