海に眠るダイヤモンド 2話 感想|水道から落ちる水滴も惜しい

 

 

まず、本作の感想に入る前に、今日の番組編成についていろいろ思う事を。

(長くなってしまったので、感想だけ読みたいという方は こちら を押してくださいませ(汗))

いやぁ〜さすがに…あの切り方は野球ファンが可哀想なのではないでしょうか。

 

どうやら今日で全てが決まる試合だったようで、

某横浜チームが26年ぶりに日本一になったとの事。

となると、ここまでの苦悩とか感謝の気持ちとか、言葉にしたいたくさんの想いがある訳で、

普段野球に興味のない私も、良いよ良いよ…22時まで延長して良いよ…(←誰^^;)

と思いながら放送を待っていたんですけど、

なんと、ドラマは21時30分から始まるとのアナウンスが。

え…?今インタビュー中だけど途中で切れない?と思っていたら、案の定。

ドラマを心待ちにしている視聴者への配慮のつもりで急いで切り替えたんでしょうけど、

あの中途半端な切り方では、ドラマ好きも野球ファンも素直に喜べないですよね。

 

野球が放送されるたびいっつも疑問なのは、なぜ延長する事を想定して

最初から多めに時間を確保しないのか?という事なんですね。

例えば、スポーツはスポーツでも、サッカーやフィギュアスケートなどは

15〜30分くらい延長するイメージはありますが、

野球の場合は30分〜1時間の延長が当たり前みたいな状態になっているじゃないですか。

なのに、どこのテレビ局も21時までの予定で編成を組んでいます。

また5分延びた…いつ始まるんだ…と、番組表をしつこく確認しながら

じりじり待たされるのが辛い私からしたら、

21時台のドラマやバラエティ番組は前もって休止して欲しいというのが個人的な考えなのです。

時間を多く見積もらないから、「いつまでやってるんだ」と文句を言いたくなってしまう

野球アンチが増えるんだとも思います。

 

時間を確保出来ない事情があるんだとしたら、21時以降はBSに移行するなり、

オリンピックの生配信もしたTVer、ABEMAといった動画配信サービスでも放送するなり、

野球ファンと特定の番組のファン同士が揉めずに済む方法がいくらでもある気がするのです。

(動画配信サービスはまぁ…録画したい方は出来なくなってしまうんですが(汗))

で…TBSは、重要な試合の放送権を得た以上は、

最後まで放送する責任を持っていただきたかったです。

SNSでは、2週間ぶりの放送なのもあって、「野球は良いからドラマを早く始めてくれ」と

イライラしている呟きも見かけて、それはきっと向こうも同じで

「ドラマは良いから続きを見せろ」と怒っていただろうなと…。

私がドラマを好きなように、いろんな人にも"好きなもの"があるからこそ、

あの終わり方にはモヤモヤさせられました。

 

さぁ、野球の話はもうおしまい。ここまでで1000文字超えちゃいましたよ(苦笑)

今から本作の感想を書かせていただきます…。

 

今回は対人関係の対比もありましたが、「水」を中心に話が構成されていましたね。

現代パートでいづみ(宮本信子)が、玲央(神木隆之介)の自宅の水道から

ぽたぽた水が垂れているのを見て発言した「それより、水道が気になるね。もったいない。」

過去パートでは、端島の水が未整備のため、

決められた時間内で回数券(のような券)を使いながら桶1杯分の水を溜めに行く大変さ…

進平(斎藤工)の妻・栄子がゴミを回収する仕事をしている最中、波に攫われた悲しい出来事…

台風という、人間の力はおろか、神の力に縋っても抗えない"膨大な水"への恐怖…と

水にまつわる様々なエピソードが書かれた事で、

時間が経つごとに、何気なく聞こえたいづみの発言にも徐々に重みが増しました。

現代パートが過去パートを掘り下げるための導入の役割を果たしており、

そういう意味では、2つの時代の切り替えも、初回より唐突感が減ったのではないかと思います。

 

しかし、今回を見ていて、ちょっと気になる部分もありました。

鉄平(神木隆之介)のナレーションによる状況説明…今回も多かったですね。

いや、まだ2話なのでやむを得ない所はあるんですけど、

やはりこれは、1週空いてしまったのが大きいのかなと。

お陰で…前回の感想で「『半沢直樹』『下町ロケット』が大ヒットして、

勧善懲悪のカラーが強まる前の、2010年代半ばまでを彷彿とさせる作品でもありましたね。」

と書きましたが、今回も、初回に感じた印象とあまり変わらず。

「これから面白くなりそう」止まりで終わってしまったのは確かです。

放送前に見返しておけば良かったかな…と思いますが、

端島での暮らし」の解説が3話以降、もう少し抑えめになる事を期待したいです。

 

そして、それ以上に気になったのは、現代パートの内容に進展が見えない事。

先ほど「現代パートが過去パートを掘り下げるための導入の役割を果たしており」と書きましたが、

それってつまり、現時点では過去パートの引き立て役とも言い換えられるんですね。

いづみの若い頃は誰?玲央はなぜホストを続けてるの?家族は?などの"謎"が多く、

思わせぶりな描写が続くので、ぶっちゃけ、考察モノに近いんです。

現代パートの方で大きな動きが感じられない一方で、過去パートに割く時間はかなり多いので、

どうしても過去パートの方に魅力を感じてしまいがち。

題材も関係していると思うんですけどね。

初回の時は、2つの時代を交互に描く手法を最初から否定しないようにしよう、

何か意図があるんだろうと探りながら好意的に見ていたんですけど、

「現代パートはいらない」という声が上がるのも、頷けてしまいます。

最終的には意味のあるものになるんだと信じていますが…

現代パートがメインになる回もあるのでしょうか?

 

とは言え、期待はまだまだしております。

百合子(土屋太鳳)の言葉「浦上の上だってピカは落ちたんだよ!」も…

「ピカ」が何を指しているかは明確にせずとも何となく意味は分かってしまって、

思わず、ゔっ…と心苦しかったです。

戦前ですもんね。"あの事"も内包して、過去パートの物語は紡がれて行くんですね…。

 

 

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3000万 5話 感想|どんどん泥沼にハマっていく…

 

 

下手したら闇バイトの人たちと同じになってしまうと思いながら見ていた前半からの今回…

祐子(安達祐実)もとうとう、れっきとした"犯罪者"になってしまいました。

 

闇バイトの現場があそこまでじっくり描かれるのって、中々珍しいのではないでしょうか。

祐子が行ったのは、タタキ=強盗の情報集めで…

そこで驚いたのは、傍から見ると到底犯罪者には思えない、

ごく普通の見た目をした人たちばかりが電話していたという事だったんですね。

外で動く坂本(木原勝利)や蒲池(加治将樹)など、

闇バイト関係者の中にはいかにも悪さをしそうな風貌の人もいるんですが、

「犯罪者」と言えば全身黒づくめで…黒い手袋をして…

帽子とマスクをして…っていうのはもう古くて(この例も典型的ではあるんですが(汗))、

祐子がお金欲しさに片足を突っ込んでしまったように、

それぞれ何かしらの苦しい事情があって

いつの間にかズルズル抜け出せなくなってしまった人たちの方が

圧倒的に多いんだろうと考えさせられる光景でした。

現実世界でも実際に事件が起こっているだけに、あまりの生々しい描写に

恐怖どころか胸が痛くなりました…。

 

胸が痛くなったと言えば、ショッピングモールで偶然再会した

橋本(工藤遥)とのエピソードも。

今思えば佐々木さんと話すの結構好きだったと言ってくれている橋本に対して、

さっき撮った写真をやっぱり消して欲しいと切羽詰まった表情でお願いする祐子の様子が…

ああ…もう"あの頃"には戻れない所まで来てしまったのだという

現実を突きつけられたようでしたね。

橋本のいる世界と、祐子のいる世界とで自ら分断しに行ったとも言えます。

今の祐子は、自分が闇バイトに関わっているという事実を何とか隠したくて必死で、

話が全然噛み合っていません。それが悲しいのです。

彼女の心遣いに気づける・応えられるかどうかが、

泥沼にハマらない最後のチャンスだったかもしれないのに。

橋本の立場を思うと、切なかったです…。

 

それにしても、夫婦はま〜た危ない道を走ってますね。

そっちの方に引き摺り込むのって、いっつも義光(青木崇高)なんですよね(苦笑)

純一(味元耀大)のあの失望した顔を目の当たりにしたはずなのに、

坂本が家にも上がり込んできたのに、息子が巻き込まれて攫われるなんて発想が

全く頭にないのが不思議です。

小学生でまだまだ自立出来る年齢ではないのを自覚しているからか、

今でこそ大人しく親と一緒の生活を送っていますが、

両親が捕まったとしても終わりという訳にはいかず、将来が心配でたまりません…。

 

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嘘解きレトリック 4話 感想|横溝正史風の事件はまた来週

 

 

やけに掘り下げるな…展開が遅いな…と思っていたら、やっぱり前後編でしたね。

本作は昭和初期が舞台という事で、小道具や着物、セットなどコストがかかるでしょうし。

特に今回の場合は異質さを際立たせるために、数々の人形を揃えたり、

人形のような格好をした品子(片岡凛)でいかにミステリアスな印象を与えるかで

フィッティングにもかなりの時間を要しているでしょうから、

その緻密な世界観作りに合わせて、前後編でお届けしようという事なのかもしれません。

 

でも、前後編だと大体は間延びを感じてしまうものですが、

本作の場合は特にそれがなかったですね。

世界観ももちろんなんですが…演出が一番大きいんだと思います。

今回の演出家は「ラジエーションハウス」「元彼の遺言状」の鈴木雅之さん。

前半に出てきたモノクロ調の回想で、殺鼠剤入りの食事を食べたらしい人形(人間?)が

倒れていた様子を中心軸にして真上から撮るシーンの時点で、もろ分かりやすかったです。

そう…鈴木さんの演出って、食べ物の撮り方が独特なんですよね。複数の人物の映し方も。

何度もそのカットが挟み込まれるので、個人的には「どう?変わってるでしょう?」と

言われているようで、ちょっと鬱陶しいなと今までは思っていて(すみません)、

比較的苦手な演出家ではあったんですけど…

今回に至っては、鈴木さんらしいシンメトリーな構図が

横溝正史風の話とマッチしていて、不気味さや奇妙さを引き立てていて

まるで2人が異世界に入り込んだ気分にもさせられたのです。

西谷弘さんとも、永山耕三さんともまた違う画作りです。

原作実写化作品で、題材に合わせて演出家の個性をしっかり活かそうとしているのだという

制作陣の意思も感じさせました。

 

そして、人形屋敷という事で、オカルトの雰囲気を漂わせているので、

下手したら今期放送中の「全領域異常解決室」の案件に思えなくもありません。

…しかし、本作"らしさ"は忘れず。

鹿乃子(松本穂香)が品子を思わず自分と重ねてしまう人情深さや、

肩入れしかけた所で初めて嘘の声が聞こえた動揺。

品子のついた嘘をきっかけに、左右馬(鈴鹿央士)と一緒に

何が「良い嘘」で何が「悪い嘘」なのかの定義を語り合うシーンと、

本作でしか書けない要素も練り込まれていたと思います。

 

来週に続く話なので、私が書ける感想はここまででしょうか。

いつもなら頻りに嘘の音が鳴る分、今回はあの一言が来るまで全然鳴らなかったので

全容や品子自身が中々掴みづらいですね。

とりあえず、備忘録がわりに、気になった点を箇条書きにするなら…

・健康状態が原因で進まざるを得なくなった道に恨みがある様子のイネの兄

・柴田(佐戸井けん太)の去り際の言葉「今のお話以上に話す事もありませんので」

・品子は三つ子以上の子供か、多重人格か

で、品子の発言で判明しているのは…

・双子ではない

・薬入りの食べ物で倒れていたのは人形

・亡くなったイネ(松浦りょう)は人形を持ち出していた

・イネは事故か他殺の可能性がある

こんな感じでしょうか。

あとは結末次第…楽しみです。

(ただ、来週は外出しているので、感想は遅くなります(汗)一応お知らせ。)

 

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