監察医 朝顔 2022スペシャル 感想|定期的に見たい家族だねぇ…

 

 

冒頭のスタッフクレジットで、脚本家がいつもの根本ノンジさんではなく

本作初担当のお2人だと知り、今までの雰囲気と風変わりしてしまうんじゃないか…と

ちょっと不安に感じながら見始めましたが。

演出家は同じ方なのでそこで"本作らしさ"を保たせつつ、

2時間スペシャルという事で少しアレンジを加えた脚本になっていて、

個人的には2クールの頃よりも完成度の高い内容に仕上がっていたんじゃないかと思います。

 

見ていて気づいたのは…これ、大まかに言えば前後編構成になっているんですよね。

前半は、歳の離れた2人の子供を育てる大変さを経験する母親でもあるし、

遺体にも遺族にも真摯に寄り添う法医学者でもある

朝顔上野樹里)の2つの顔を持つ姿が描かれて。

後半は、平(時任三郎)の認知症が進行してきて、施設問題と、

つぐみ(加藤柚凪)にもいよいよ伝えなければならない時がやってきた…という、

"家族で"次のステージへ向かおうとしている万木家の変化や葛藤する姿が描かれる。

 

前半はホームお仕事ドラマ、後半はホームドラマをガッツリと…で、

こういった2時間スペシャルで多少ジャンルの異なったエピソードを見せるのは

近年ではかなり斬新ですし、

「向き合うべき課題」も、主人公単体と複数とで対比がとれている印象でした。

で…さらによく出来ていたのは、

劇中で茶子先生(山口智子)が代弁していた「そうあって欲しい」という

"願望や希望"を表す言葉が、両方にかかるような内容になっていた事。

前後で描き分けるとなると、話の流れがバラバラになりそうなものですが、

一本の太い軸を設定したお陰で、内容の一体感にも繋がったような気がします。

 

つぐみ(と里美)の成長という視聴者の注目ポイントもあるし、

子供の目線に立って言葉を選んで話し合うとか、朝ごはんを作る時の動線とか、

画面上では描かれていない"日常"も浮かびやすく、

主人公が身近に感じられる生活描写の質の高さを考えると。

やっぱり本作は「北の国から」みたいに、定期的なスペシャルでの放送が

一番合っているんじゃないかって思うんですよねぇ。

実際、久しぶりに万木家の面々を見たら、実家に久々に会いに来た孫(?)を見ているような

ほっこりとした気持ちにさせられましたし。

趣旨が変わってきそうですが…中学生のつぐみも見たいですし(笑)

じいじには微かにでも、症状が良くなる時が再び訪れる事を願って、

また来年か再来年くらいに続編でお会いしたいものです。

 

最後に…平の症状が避けられない段階にまで来ている事を物語らせる

時任三郎さんの若干小刻みに揺れた演技も、

時の変化の速さを感じさせる切り替え演出も、中々グサッと刺さりましたね…。

平が朝の支度をしている姿を最初に見て、あまりにも自然だったものだから

一瞬「あれ?」と思ったのも束の間、

次のシーンでは白髪で目の焦点が合っていない様子が映った時の衝撃は大きかったです。

これから認知症というワードが物語の鍵に後々なってくるのだ…と、

あそこで引き締められた気分でした。

 

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純愛ディソナンス 11話(最終回) 感想|協和音の始まり…ですね。

 

 

お、おう…そうなるのね…な最終回。

前々からバッドエンド説を唱えていた私としては、

あんなにどこもかしこも大団円で綺麗に収まるとは全く想像していませんでしたよ(笑)

まぁ、ある意味「先が読めない」着地点ではありましたけどね…。

 

でも、個人的には、賢治(光石研)が冴(吉川愛)を刺しに行くとか、

階段から突き落とすとか、幸せムードから一変して、

最後の最後で「やはり宿命からそう簡単には逃れられない」というのを物語る

不穏なラストも見てみたかったなぁって気はしてます。

…いや、元々は恋愛モノだから別にそこまで悲劇の方向に行かなくとも、

全部回収する必要はなかったんじゃないですかね。

近年の作品と同じ全11話での放送なのに、

なぜか打ち切りで話数が短縮されて、一気にまとめに入ったように感じてしまうのは、

やっぱり描くべき個々のエピソードを増やし過ぎたのが最大の原因でしょう。

それぞれの物語が絡み合って、化学反応が起こる様は面白く見られたんですが…

登場人物を2〜3人減らす…特にシェアハウス内での三角関係の描写をカットしたら

まだ最終回という名のケースに物がぎゅうぎゅうに詰まるなんて事はなかったのかもしれません。

 

ただ、本作を好意的に見てきた分、今回もポジティブに捉えるとするなら。

人間関係の変化を描く上で、今までの話が「不協和音」ならば、

最終回は「協和音」という表現の仕方も出来るのかなぁ…と。

これはちょっと強引に例えになるかもしれませんが、

正樹がピアノで伴奏する曲は、どの曲も"完成形"になるように

最終的には美しく聞こえる「協和音」に調整されていくのが一般的ですよね。

(不協和音で魅せる音楽もあるにはありますが…とりあえずそれは置いといて。)

本作もそれにちなんで、ドラマまるまる1本を"音楽"だと考えれば、

ハッピーエンドで終わるのも不思議ではないのかも…?と思えている自分もいます。

 

まっ…「親子の物語」である本作に因んで、

息子にらっきょうをよそう賢治の"どこにでもいる家庭的なお父さん"っぽさが見られたのと、

冴の屈託のない笑顔が見られたお陰で、

4割がた「これで良いか〜」って気持ちにはなったんですけどね(笑)

父と楽しく過ごせるのがCM(=妄想の世界)だけだった北都(和田正人)が

ようやく報われ始めた最終回…とも言いましょうw

碓氷家のその後があんなアットホームな感じで見られるとは、何だか意外でした。

 

静(富田靖子)が急に物分かりが良くなったのは、自分に素直についてきてくれる娘は

やっぱり「おもしれー娘」じゃないと気づいたからなのか…とか、

治療費は結局どうなったのかとか、そもそも最初から2人で遠くに引っ越していれば

あんなに面倒な事に巻き込まれなかったんじゃないか…とか、

あとは…海のシーンでのちょっと太って見える衣装問題とか。

↑羽織物が薄紫で、下がベージュのダボっとしたパンツの組み合わせが悪かったのか…??

いろいろツッコミどころはあったものの、

それでも、最終回まで惹きつけるだけの引力を感じさせる作りだった事には間違いありません。

 

ライティングへの強いこだわりはもちろん、

流れただけで哀愁感漂う世界観を作り出してくれる劇伴も、

個人的には少年のイメージがあるHey! Say! JUMPが歌っているとは思えないほど

雰囲気に馴染んでいた主題歌も好きでした。

 

美しい一面よりも醜い一面を見せる事が多かった人間模様の中で、

もがき足掻いていく人々の姿を見守る面白さのある作品だったと思います。

 

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家庭教師のトラコ 10話(最終回) 感想|自分が幸せならそれで良いらしい。

 

 

初っ端からこういう否定的な事は書きたくなかったんですが、

なんかね、もう…やっつけ感満載の最終回で…(滝汗)

完走した事を本気で後悔するほどでした……。

 

その決定的な理由としてはやっぱり、主人公の描写の迷走ぶりにあるでしょう。

前回から「キャラ変した」どころか、もう当初の頃と最終回付近とで比べると

思想も行動も何もかも別人のようなんですよね。

例えば、今回なら…

当日結婚式を挙げる予定だった福多の婚約相手・日向子(片山友希)に変な嘘をつき、

福多(中村蒼)を略奪する事で、彼との関係性を取り戻す。

そこには、福多は親に勘当されてしまうのではないかという思いやりや、

婚約相手を傷つけてしまうという配慮は一切含まれていない。

そして、3人のお母さんも出来て、トラコ(橋本愛)だけが幸せを手に入れてハッピーエンド。

 

この一連の流れに、本作のテーマであったはずの「お金」が絡んでいなければ、

もちろん"あの主張"もなかった事になっているし。

これまで子供たちに「正しいお金の使い方」を犯罪行為もしながら教えて、

自分の力で考える機会を与えてきた

家庭教師のトラコ"らしさ"も全くもって感じられません。

なんなら、お金を使って誰かを幸せにしてあげるよりも、自分が幸せならそれで良い…と、

当初と真逆の事を言っているようにも聞こえてしまいました。

 

「正しいお金の使い方を教える訳あり型破り家庭教師」を描く作風を

貫いていけば良かったものの、

そこに後から「児童擁護施設育ち」「孤独な幼少期」「世間への訴え」「母親の危篤」と

主人公に同情させるような情報を次々と付け足していったから、

何がテーマなのかごちゃっとして分かりづらい仕上がりになってしまったんだと思います。

要は…本作でやりたい事、描きたい事が多過ぎたんですよね。

で、それを絞りきれなかった結果、支離滅裂な内容が出来上がった。

型破りな家庭教師の活躍を描きたいのか、

それとも、孤独だった主人公が居場所を見つけ、一人前になるまでの成長記を描きたいのか。

最初からどちらか1本に絞っていれば、

ふわふわした気持ち悪さが残る最終回にはならなかったんじゃないでしょうか。

 

トラコーーーー!!を連呼する演出も、苦笑いものでしたし…

家族の問題を1話ずつ取り上げた構成は何だったのかと思えるくらい、

子供たちのイヤイヤ期もトントン拍子で解決しましたし…

トラコを突き落とした犯人は公式Twitter↓でポロっと補足して終わりでしたし…

(脚本家に物申せるスタッフがいないのを物語っているようなもん…(汗))

う〜ん、この雑な着地っぷり、今期の中ではピカイチかもしれません。

それに、今更ですが、いつにも増して名台詞を言おうとしている感ある

台詞運びも気になりましたね。台本が用意されているのが透けて見えるというか…。

 

とにかく、もし次回作も「〇〇の〇〇(←カタカナ)」という

似たようなタイトルの作品だったら、

私はもう見ない方が良いんじゃないか?と思えてしまうほどの出来でした。

特定のフォーマットから外れた恋愛モノとか、ミステリーとかだったら

まだ興味を持つかもしれませんが…。

もうそろそろ、「家政婦のミタ」系譜とは違ったジャンルの新作も見てみたいというのが

正直な気持ちでもあります。

 

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