ルパンの娘 最終回 感想|盛り沢山でも "本作らしい" 最終回!

 

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いや〜、面白かった!

最終回を見終えてまず、この一言に尽きます。

 

序盤はあまりクスッと出来る所がないし、

あれ?今までの真相は説明台詞で片付けちゃうの?とちょっと不安でいましたが、

まさかの「マスコミに丁寧に説明してあげる」ための"意図的な"モノだったとは…

その時点で、あぁ、やられたなぁという感じで(笑)

作戦の種明かしがされ始めてから、物語にグイグイ引き込まれていきました。

 

家族がバラバラの間に渉(栗原類)が脱出用ロボットの研究をしていただとか、

海に落ちたからLの一族は消滅したって事にするだとか、居候として結ばれるオチだとか。

「いやいや、何じゃそりゃ!」という設定でも、

今まで遊び心を徹底し追究してきた本作だからこそ、

突飛で非現実なラストになっても全てが愛おしく思えます。

 

終盤のLの一族が一列になって帰還するシーンはもう…

役者の方々がにこやかで、とっても楽しそうな表情をされていて、

こっちまでその楽しい雰囲気が伝わってきて、謎の感動に襲われました。 

これも「本作らしさ」を全うした形。

コメディなのに清々しい余韻に浸れるのって凄い。

 

その他にも、最終回だから一気に見せるぜ!と言わんばかりの

見所が盛り沢山となった作りで。

前半でのシリアス展開とのギャップの大きさからか、

後半からは藤岡弘、さんの仮面ライダーを彷彿とさせるバイク姿から始まり、

渉の男らしさ、円城寺(大貫勇輔)の斬新なミュージカルアクション、

画面の圧が強い麿赤児さんと藤岡弘、さんのカット、

華(深田恭子)と和馬(瀬戸康史)の背中合わせでの共闘などなど…

ジェットコースターのような怒涛な展開をより楽しむ事が出来ました。

 

 

最初の頃は、深キョンの低音ボイスにやられ、

初めてカッコイイと思える所から惹かれ始めた本作ですが…。

どんな役でもこなせる瀬戸康史さんの器用さは勿論、

登場しただけでも画面が引き締まる麿赤児さんのベテラン俳優としての凄さ。

基本チャーミングだけどシリアスな役もイケるどんぐりさん。

渡部篤郎さんと小沢真珠さん、マルシアさんのコメディエンヌっぷり。

脚が長いという魅力を活かした栗原類さんの最後のアクションシーン。

そして、大貫勇輔さん=ミュージカル男で、視聴者の心を離さない存在となった事。

このように、最終的には、どの役者さんも最近の作品の中では

一番のハマリ役だったのではないかと思わせられるくらいの

印象に強く残った作品となりました。

 

脚本、構成においても、「ロミオとジュリエット」は軸にあるものの

バレるか?バレないか?で話を引っ張る事がなく。

むしろ中盤に正体バレという盛り上がる展開を持ってきたり、

その後はシリアスな場面が増えてくるのが制作陣も分かっていたであろう(?)から、

特定の世代のツボを突いてくるネタを盛り込んできたりなど、

最後まで視聴者を楽しませよう、

飽きさせないようにしようという工夫が感じられたのも良かったです。

 

映画のような壮大さで、ラブシーンはラブシーンでしっかり決めてくる劇伴も、

チャペルの内観やステンドグラスをバックに二人が愛し合う時の画に

ウットリさせられる演出も大好きでした。

 

また、「全力バカな世界観」「でも恋愛は映像美で魅せる」作りを、

お金をかければいくらでも練れそうな映画で…ではなく、

ドラマ内でやりきった所は、本当に称賛されるべきものだと思います。

 

いつかSPの形で続編をやって、華たちにお会いしたいです。

悲惨な事件続きの現実から、夢の世界へと誘ってくれたかのような3ヶ月。

楽しかった。ありがとうございました。

 

 

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