ハラスメントゲーム 9話(最終回) 感想と総括

 

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もう、終わっちゃったんだなぁ…。

視聴後にそう思うくらいには、秋津(唐沢寿明)の頑張りを見て泣くくらいには、

本作を楽しんで見ていたのだと実感しました。

 

主人公の親しみやすいような、チャーミングなキャラ設定が大きかったんだと思います。

どこかひょうきんだけど、相手には誠意を持って向き合うし、

左遷された苦しい過去だって抱えている。

多分、「ドラマBiz」枠の全作品の中では、

一番人間味に溢れていた人だったんじゃないでしょうか。

 

社長への説得方法も、秋津らしさが効いていました。

「スーパーで品物を直接手にとって見たい人もいる」という言葉がありましたが、

それと同じように、「お互いが直接話す」「本音で向き合う」事を

今まで大切にしてきた姿勢があるからこそ、

相手を追い込まない円満なやり取りに喜ばしい気持ちになりましたね。

 

奥さんのジョークを交えたアドバイスにクスッとし、

脇田(高嶋政宏)の勇気のある土下座と大出世に心が盛り上がり、

秋津と高村(広瀬アリス)のハラの言い合いに微笑ましくなり…

最終回もエンタメ性たっぷりの1時間でした。

 

北海道に転勤してしまうけれど、最後の二人のシーンを見ると

またいつか戻ってくるんじゃないかなぁ…と。

そんな兆しのある終わり方で良かったです。

暫くは弁護士と二人でやって行くのかしら。

 

総括

 

「ハラスメント」という身近な題材で、最初の予告を見る限り、

スカッとジャパン風なドラマになるのかな〜と思いきや…

蓋を開けてみたら、「しっかりとした」1話完結型ドラマでしたね。

 

1話完結と言えど、近年では、ちりばめた伏線を最終回で回収したり、

エピソード0で終わらせたり…という手法も見かけはしましたが

(これも勿論凄い事です)

本作はあくまでも1話完結に拘っていて、1つ1つ充実した内容に仕上がっていました。

脚本家1人で、全9話のほとんどを「面白かった」と思わせるのって、

相当な力量がいるんじゃないでしょうか。

 

また、パワハラモラハラ、セクハラといった身近なハラスメント問題から、

上層部との大きな戦いまで、どのエピソードも楽しく見られました。

働く人それぞれが抱える「複雑な想い」…例えば、相手への憎しみや勝ちたい気持ち、

出世欲や、面倒な人間関係から抜け出せない葛藤など、

そういった人間臭さを一人一人じっくり映し出してくれた点でも、満足度は高いです。

 

適度にコメディで、適度にシリアスで、適度に共感させられる。

ユニークな主人公が行動を起こす時の劇伴にも思わずワクワクし、

家庭面の挿入も程良く、どのキャラクターも魅力的だった本作。

 

ぜひ、続編を見てみたいです。

そして、ドラマBizはこうした「身近なテーマ&1話完結型」のドラマを

今後も出し続けて、知名度をもっと上げるべきだと思います。

 

エンターテイメントな作品をありがとうございました。

 

 

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