
人類の"希望"にリスペクトを見せる想いは一貫させつつ、
心に染み渡る紐倉(山下智久)の言葉で余韻に浸っている所に…
まさかの「親経由でパスポートを発行してもらうと思ったのに」の意外な事実で
視聴者を一気にクスッとさせて落とす!
ユーモア感溢れる主人公だからこそ効いてますね。あのシーンは。
事件をシリアス寄りにじっくり描いてからの、コメディへの転換のタイミングが
心地良いドラマは好きです。
紐倉のさりげなく言った言葉でクスッとさせて終わりかと思いきや、
最後にはまるでクライマックスかのような緊迫感あるシーンを見せてくれました。
盛り上げて、落として、また盛り上げる。
基本1話完結式ではありますが、次回を気にさせる手法には安定感があります。
今回から徐々に、縦軸となる紐倉の過去を追う牧野(菜々緒)と
訳ありな表情を見せる紐倉の描写が増えてきましたが、
本編と縦軸の絡め方も意外なものでした。
大体のドラマはそれがあまり上手く行っていないのが多くて、
例えば小出しにし過ぎて「最終章」という形式上で何とかまとめようとするものだったり、
1話分使って描いたと思ったらその後は全然関係ない話が続いていたり…といったケースを
見かけはしましたが。
本作の場合は縦軸を同時進行で描く事で、
紐倉の人物像と投げかける言葉により深みと説得力が増し、
1話完結パートの恵奈(吉川愛)の抱えるトラウマとも
(過去の事がフラッシュバックして苦しむ点において)
きちんと繋がる内容になっていたんじゃないでしょうか。
「人間は笑顔になれる唯一の生物だ」「だからもっと笑えば良い」
多分、恵奈に向けた言葉は、自分自身にも向けた物でもあるのかもしれません。
最終回では心の底から笑顔でいる姿が見られると良いですよね。
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