監察医 朝顔 10話 感想|信じる事こそが第一歩。

 

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自分が今までにやってきた事。

そして、チームとして一緒に解剖してきた仲間を「信じる」。

信じた先には、成長へと繋がる第一歩が待っているかもしれない…と教わった回でした。

 

光子(志田未来)達は、朝顔上野樹里)が心を落ち着かせられるようにと

彼女を敢えて1人にさせてあげる。

茶子先生(山口智子)は、迷いを見せる朝顔を一旦外に羽ばたかせ、

自分の仕事に再び自信を持っていて欲しいという意図から、講義を頼む。

「どうしたの?」と尋ねる訳でもなく、なぜ講義に出させるのかの理由を述べる訳でもなく。

朝顔を思いやって、彼女の為に何か出来る事はないか…と考えて行動を起こす

仲間達の優しさに、ただただ温かい気持ちで満たされます。

前回、朝顔が「もしまた手が震えた時は、助けて下さい」と勇気を出して言ったのにも

説得力のある人々ばかり。

 

前回から続いた結衣(松長ゆり子)のエピソードは序盤の段階で解決したのには、

あれ、ちょっと締まりが悪かったかな?とは最初は思ったものの…

そんな野暮な考えを吹き飛ばす程、講談シーンには見入りました。

 

朝顔が今までにどんな解剖を行ってきたか。法医学者とはどんな職業か。

不詳の死だと判断するのはどんなに辛い事か。

それはまるで、1話から現在までに感じた事、学んだ事を表現してみせた集大成のようで、

丁寧に調査を重ねてきた経験があるからこそ、学生達にも自分なりの言葉で、

最後まで胸張って伝えられる。

「法医学者にしか読み解く事の出来ないその証を、一つでも見つけようとする。」

「それが、人間が、人間の手で、亡くなられた方の魂を弔う事に繋がって行くと思います。」

名言と名演技がぎゅっと詰まっていたシーン。

涙をこらえながらも誠実に語る朝顔の姿があったから、

最初は1人しか顔を上げて聞いていなかったのが

徐々に彼女の講義に聞き入る学生が増えるのには、

彼女の真摯さが報われたようで、思わず心を打たれてしまいました。

そして、講義を通してまた1つ変われた朝顔を、最後まで信じたい。応援したい。

そうも思わせてくれる、印象に残る回でした。

 

しかし、朝顔に待ち受ける試練は甘くはなく…

大切な存在が最終回直前で危機に遭う展開は、

何度見ても、どのドラマでも複雑な気持ちにさせられてしまうものですね。

本作は特に、残酷な余韻の残る話が何度も描かれただけに、

朝顔、桑原くん、平さん、つぐみちゃんの4人家族で幸せに生き続けて欲しい…と

願わずにはいられません。

 

 

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