監察医 朝顔 9話 感想|信頼する仲間に助けを求めるのも、また強さ。

 

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本作は法医学を扱いながらも、既存の同ジャンルとは違った独自のメッセージを伝えようと

丁寧に描写されているのが、よく伝わりますね。

その結果、「食べなきゃ」「生きていてくれれば良い」という短い言葉だけでも

ズシンと心に響いてくる。

 

さて、前回の終盤に引き続き、今回は友人の結衣(松長ゆり子)の

死因鑑定をするという流れでした。

けれども、昨日まで一緒にご飯食べたりしていたのに何で…と

動揺を隠しきれない朝顔上野樹里)は、

茶子先生(山口智子)から解剖をやめるよう言い渡されます。

 

茶子先生の判断はプロとして正しい。でも、遺体となって運ばれた友人を前に

手が震えてしまうのはごく当たり前だし、

暫く立ち直れなくなってしまう解剖医の方が多くいると思います。

それは、前回のエピソードでもあったように、医者は「万能ではない」し、

「超人でもない」から。

 

他の法医学を扱っているドラマであれば、それでも解剖医なんだから向き合わなきゃ!と

何とか平静を保とうと挑む流れが多いですが、

本作はあくまでも「解剖医」として描かず、「弱さを抱えた一人の人間」として

人物を描く所が好きで。

最終的には職場に復帰する事となったものの、

黙々と料理をしながら葛藤し、寝る前に桑原(風間俊介)に本音を伝え、

平(時任三郎)に「生きているだけで良い」と背中を押され…と、

復帰するまでの過程がしっかりあったので、純粋に朝顔を応援したいと思えました。

「解剖、出来るの?」の質問に対し「出来ます」と自信を持って答えるのではなく、

「分かりません。でも、もしまた手が震えた時は、助けて下さい」と答えたのも

好感が持てます。

忍耐強く取り組むのも強さですが、

自分の弱さを知り、信頼のおける仲間に助けてほしいと

率直な気持ちを伝えるのも、また強さですよね。

 

一方、事件の方は…朝顔が職場から離れるシーンが多かったのかは分かりませんが、

いつもより調査の描写が少なめで、これは今回で解決しないだろうなぁと思っていた所、

案の定 前後編構成となっていて。真実は来週に持ち越されるようです。

今回の事件、つぐみ(加藤柚凪)がリス役で出るという「眠り姫」が

ヒントとなっている気がするんですよねぇ。

結衣が居眠りをしていたとの情報もありましたし…睡眠障害を抱えていて、

誰にもその病気を打ち明けないままだったのかな?なんて。

まぁ、2階から下りたのに、落ちた時に頭が向こう側になっているのも謎なので、

解明されるのを待ちましょう…。

 

次回は過去最大の試練だそうですが、桑原や平、つぐみの誰かが亡くなるとか、

そんな展開は嫌だなぁ。辛過ぎる。

 

いつにもなくシリアスな話でしたが、その分つぐみちゃんには癒されましたね。

前から思っていたけども、加藤柚凪ちゃん…良い意味で子供っぽくて、無邪気で、

「演技です!」が伝わってこない演技が上手くて。

でも、天才子役って例えるのとはまた訳が違うんですよねぇ…

何というか、娘が今この場にいるような感覚?

親子3人で寝ている時は本当に寝ているみたいに見えるし、

お母さんの言葉を自慢気に真似してヘヘヘッって微笑む所も、

静かな食事の中空気を変える所も何だかリアルで。

自由奔放な立ち振る舞いが、年相応だなぁという感じ。

そして、どんぐりを頬張る演技をするつぐみちゃんも可愛い!

リス役やってるとこ、見たいです(笑)

 

 

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