今までの範子(山口紗弥加)なら追い詰め過ぎて怖い所はあれど、
確かに正しいんだよな…だから逆らえは出来ないんだよな…という
恐怖と正義感のスレスレラインが絶妙だから面白く見られてきた訳ですが…
何だろう、今回に関しては「それ、完全に間違ってないか?」な
ポイントが目立ちましたね。
矢沢(水橋研二)が範子に言い負かされる結末になるのは、
それまでが良い方向に進み過ぎていたため、まぁ最終的には…と予想はしていたのですが、
「彼女がファッションヘルスの人だから」「借金を背負っていたから」
が決め手で負けるっていうのが個人的にはピンと来ません。
借金の件りはあくまでも自身とその親だけが被害に遭った出来事ってだけで
特に4人に迷惑をもたらした訳ではありませんし、
第一「ファッションヘルス」という職業で4人と範子が判断してしまうのは
「正しい考え」とはかけ離れています。
最早、職業だけで先入観を持つ「職業差別」のようなものです。
矢沢の方に落ち度がある…というエピソードはもう少し共感と説得力があって欲しかった。
そして、散々日常を狂わされてきた事が十分分かっていながら、
4人が範子の味方になる件りも「何で?」と思います。
彼女を不審に思い始めている由美子(美村理江)や里穂(片瀬那奈)にも疑問ですが、
矢沢の介入のお陰で人生が好転し始めた和樹(桜井ユキ)と麗華(田中みな実)は
もう今に満足しているのだから、彼女側につく必要がありません。
「どっちに救われてきたか」を考えれば、寄り添って問題を対処してくれた矢沢の方を
真っ先に選ぶでしょう。
ここのシーンは「本当はいじめをしたくないのにボスの強さに逆らえなくて、
自分に被害が及ばんとする為にも、仕方なく流れに合わせてしまった」という
集団いじめの過程を見ている感じがして、面白さより不快感の方が勝ってしまった…
のが正直な感想です。
範子の卵子の件も、分かってはいたけど気持ち悪い…悪趣味…(笑)
範子が今のような正義感を持つ原点は何だったのか、
範子の正義感が友達だけのものなのか、
4人がなぜそこまでして範子の信者になるのかがイマイチはっきりしないから、
登場人物の行動に若干モヤモヤするんですよねぇ。
次回から折り返し地点なので、そろそろ範子の過去の描写も増えてくるでしょうか。
で、あのラストは…範子が死んだと見せかけてのミスリードですよね。
てっきり後半で4人が彼女を殺す計画を立てる話になると思ってたので、
そのシーンがあっさり出てきたのには意外でした。
ってか、娘の律子にした「然るべき対処」って何ですか…
今回の件を考えると、殺した可能性も出て来るんだけど(汗)
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