このドラマが始まって、役者の演技に一番引き込まれる回でした。
息子を殺した満(清水大登)への憎しみ、本音を必死に抑え込むかのように、
目に涙を浮かべて訥々と話しかける恭一郎(遠藤憲一)。
「大切な人を失うくらいなら殺した方が良い」には同情しづらいものの、
それでも、自分が今までどれだけの孤独に苛まれてきたかは伝わる満のラストシーン。
いつも上手いなぁと思わされるのですが、
今回は特に、遠藤憲一さんと清水大登くんの演技力の高さには圧巻されました。
…まぁ、最初の2話くらいはこんな感じで、重みのある作りだったんですけどね。
いつからか王道の昼ドラ展開になっちゃって(笑)
途中から見始めた方はビックリしたんじゃないかしら。
また、恭一郎が満にスプーンを渡し、カレーを二人で食べる所も印象的で。
台詞がなくて、ただ渡すだけのありふれた動作だとしても、
恭一郎は彼が生きようとする事を許した瞬間に映る。
いつか分かち合える時が来るんじゃないか…と、
どこか二人の未来に希望の持てそうなシーンでした。
今までは、加害者の母と付き合うなんてトンデモ設定に
何で!?とツッコんで見ていたものの、
恭一郎は息子を弔う形として、満を更生させようとしているのが伺えますし。
はつみ(田中美里)は自分のせいで満を孤独にしたのは分かっていて、
だから恭介の父親を迎え入れる事で、彼の「殺してしまった」という後悔する気持ちを
埋めようとしてるのだろうと考えると、
今更ながら、この脚本もおかしな内容ではないのかなぁと。
うっすらね…うっすら、そう思いました。
同じ苦しみを味わった家族を捨ててまで、いばらの道を歩み始めた恭一郎。
果たして恭介を弔う事が出来るのか?
そして、恐らく母以外の愛情を知らない満が、少しでも父親からの愛情を
受け取る事が出来るのか?
何やかんや言いつつ、ここまで見てきました。
最終回でどんな結末になるのか、見守って行きたいです。
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