ノーサイド・ゲーム 1話 感想|"新しい風"感は提示できた池井戸作品

 

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面白くはなって行きそうな、でも不安もあるような?

そんな気持ちが半々のまま見終えた初回でした。

 

まずは、前者の理由から述べるとすると…

池井戸班特有の「顔アップ」「主人公の一人語り」「夕日の映像」「会議室の大きな机」

など、ど定番中のど定番な要素は残しつつ、キャスティングの新鮮味が相まった

新たな風は感じられた作りにはなっていたと思います。

 

大泉洋さん演じる主人公・君嶋は、予想以上に暑苦しい性格ではない所に興味を持ち。

顔芸じゃなくて、投げかける言葉でサラッと憎き相手役を演じた上川隆也さんも。

これまた定番の家庭パートの奥さん役の、松たか子さんのサバサバした可愛らしさも。

自分なりのスタイルで、良い感じにキャラを仕上げていたのが見受けられました。

 

そして、原作の設定自体も、いつもだったら銀行が絡むものの今作は(恐らく)なく、

最初はやる気のなかったチームが主人公の熱意に振り回されていく

単純な構図も少し捻ったものになっていて。

その点でも「池井戸班による新しい作品を見せてくれそうだ」という期待感が、

初回を見た限りでは少し上昇しそうな印象でした。

 

ただ、前者の理由は以上で、次は後者の理由についてですが、

君嶋の変化の起伏が急だったのかな?という1つの引っ掛かりが残った事は否めません。

こう書くのも、目障りで左遷された事実を知って、土砂降りの雨の中タックルを何度も

するシーンがありましたが、どうも「運動部特有の体育会系ノリ」のイメージが強過ぎて

そこまでやる必要はあったのか?と、彼の過激な行動に共感出来ない部分があったから。

何と説明して良いか分かりませんが、

家庭もお金もあるんだから全然絶望じゃないやん!

って気持ちの方が勝ってしまいましてね…

全部失ったならあの行動に繋がると思ってるんだけど。

 

もしかしたら、序盤で左遷されました。ラグビーにも関わる事になりました。

でサクサク話を進めるよりかは、

君嶋がいかに出世欲に燃えていたかの人物像も描くべきだったかもしれませんよね。

(それとも今後じっくり描かれる回があるのか?)

 

とまぁ、ちょっとした違和感の原因をなるべく文章化してみせたりもしましたが、

とりあえず先が楽しみではあります。

ラグビー描写と再建描写のバランスはどうなるのか?にも注目しながら

見続けようと思います。

 

そうそう…高橋光臣さんと村田雅浩さんの再共演は、

同じラグビーを扱った「不惑のスクラム」を彷彿させる感じで嬉しかったですね。

このドラマは本当に良かったよなぁ…

村田さんは別部署に異動となると、もう一緒の姿を見る機会はないのかしら(泣)

 

 

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