凪のお暇 3話 感想|ノックアウトされる慎二…からのゴンの正体。

 

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今回は「勝負」の回。

 

龍子(市川実日子)から婚活パーティーというステージを

勝手に用意された凪(黒木華)が、偶然会った元同僚の足立(瀧内公美)に

ペースを乱されそうになるも、自分の思いをここぞとばかりに打ち明けて勝利を掴む。

が、後々攻撃し過ぎた事を反省し、相手の立場に寄り添って謝るという貴重な経験も得る。

一段と成長した凪は、慎二(高橋一生)に「好きになった理由が分からない」と告げ、

彼に最大級のパンチを送り、ノックアウト…。

 

といった流れになっていて、本作の醍醐味である主人公の些細な心情描写に

勝負事にある「勝ち負けから得る教訓」が絡められていて、

ここは中々興味深く見られた構成だったと思います。

婚活パーティーラウンドガールがやって来る演出も、

ボクシングに因んだTシャツのチョイスも、スタッフなりの遊び心が伺えました。

 

「あさましい」と言ってしまった事を後で延々と悔やむ凪の姿は凄く共感出来て、

自分、変われた!相手に勝てた!みたいな、

スカッとな結末で終わらない所が良い。

誰よりも悩んで、引きずってしまう分、いつも自分が放つ言葉には責任を持っている。

だから、空気も読んでしまいがち…

今回の凪を見て「なぜ人に合わせる性格なのか」のバックボーンが知れた気がします。

毒親っぽい母親がいる事も、今までの彼女を作ってしまった要素の一つなのかも。

(2サスのイメージの強い片平なぎささん…役に妙な説得力アリ!!)

 

そしてバックボーンと言えば、慎二の方も家族関係絡みで少し明かされていましたね。

父は愛人と、その子供持ち。母は整形。兄は行方不明。

皆訳ありだから、「幸せな家族で恵まれた自分」を演じるしかなかった…と。

周囲に作り笑顔を振りまき、親戚にペコペコと挨拶しに出向く。

家族ですら本音を言えない。そのストレスが溜まって「作られた自分」が出来上がる訳で、

気づいたら、凪にもありのままの見せ方が分からない程の不器用な男になっていた。

今の凪には本音を打ち明けられる仲間がいるけど、慎二にはいない…となると、

「空気を読む人」同士でも、彼の方がかなり深刻なのではないかなぁ、と思いました。

慎二の本当の気持ちと泣き顔は視聴者だけが知っている…けど、

凪はその姿を知らない状態で別れをハッキリと告げるんだから、切なさでいっぱいよ。

バーでの会話を録音して聞かせてやりたくて、ウズウズします(笑)

 

で、ゴンさん(中村倫也)の方は、ただの「みんなのビューネくん」的立ち位置ではなく、

「メンヘラ製造機」というレッテルの貼られる程ヤバイ奴なのが明かされました。

言葉悪くてすいませんが、慎二は外側はクズ、内面は優しさの塊ならば、

ゴンは外側は優しさの塊で内面はクズ。つまり、二人は対になっているって事ですよね。

 

そういう展開を持ってくるとなると、

今回のラストでゴンと凪の距離が近くなる…みたいな

ラブを仄めかすシーンがありましたが。

次第に彼にズブズブにハマっていって、実はヤバイ奴だと気づき、

そこに変わりつつある慎二が助けに来て

(↑凪の手を引っ張って空気を変えたシーンがある事から)、

結局ヨリを戻す結末なんて可能性も無くはない気がしてきました。

 

個人的には、最後の背中に手を入れる件りに若干の引っかかりを覚えたもので、

主人公が変わろうとしている話に

あまりキュンキュンさせる恋愛要素は絡めないで欲しいかな〜と

今後の方向性に不安を感じ始めました。

さて…どうなるか。

 

 

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