お金は怖い。
お金は時に危害を加える武器にもなってしまう。
直接的にも、間接的にも…双方の意味がかかっていた回でした。
と同時に「何かに囚われる事は恐ろしい」教訓も含まれてましたね。
宝城(筧美和子)のゴーストトレーダーだったかすみ(仙道敦子)は、
借金が原因となった父の自殺の件があり、邪魔に思ってた母を老人ホームに置いて
「取っても生活に困らない裕福な人」からお金を騙し取っていた…こんな流れ。
お金に恨みがあった。恨んだ事によって自然と復讐心が生まれていた。
復讐心が生まれたら、詐欺行為が生きがいに変わった。
裏の凄腕デイトレーダーだったとしても、何かに囚われて人生の道を踏み外す点では
一人の人間と変わりなかったという皮肉めいたオチでした。
かすみが殺人犯ではなく、違う人が真犯人だった。でも、詐欺罪という罪は犯した。
門倉の怪しげな存在はもう少し早めにチラつかせた方が
もっと推理出来る面白さは膨らんだとは思いますが、
「ここに来て、まさか犯人が別にいるとは!」という意外性は感じられました。
詐欺罪は詐欺罪でしっかり追及する所もプロ集団のキントリチームらしい。
終盤で、かすみの母が真壁(天海祐希)の手を取って話した内容を
かすみに伝えるシーンがありましたが、
よくある親子感動ものに落とし込まなかったのも良かったです。
「よくあるネタにしない」と言えば、新キャラの玉垣(塚地武雅)が
すっかりチームに馴染んでいるのも挙げられますね。
新キャラが投入されると、大体の作品って中々その存在に馴染めない事が多かったり、
「新キャラを押し出さないで主人公側の動きを見せて欲しい」なんて願望が出てくる事が
多かったりするもんですが、前に出過ぎず、けど特性はさり気なく見せるバランスが
本作ではとれています。
3話にして新キャラが頼もしいと思えるのって、珍しい事です。個人的には。
前回では若干物足りなく感じた演技面では、仙道敦子さんから只者ではない雰囲気が
醸し出されていて、最後までどうなるのかとゾクゾクさせられました。
目元かな?なんか、鶴田真由さんに似てませんでした?
鶴田さん演じたシーズン2のネイリストの回も、曲者っぷりが面白かったっけなぁ…と
思い出しながら見てもいましたね。
↓次回の感想はこちら↓
↓前回の感想はこちら↓