インハンド 10話 感想|大丈夫だという思い込みから生まれた惨(むご)さ。

 

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前半は紐倉(山下智久)と高家濱田岳)のクスッとするやり取りで視聴者を楽しませ、

後半は終盤に向けて全身に漂う緊張感あるエピソードを用意する。

やっぱり、展開の見せ方にメリハリがあるドラマは見てて面白いですね。

 

最後に流れたお馴染みの「ウォオオオ〜♪」の劇伴も、

よくありがちな深刻そうなメロディじゃなく、程よいエンタメ感を残しているから、

更に気持ちを高ぶらせる効果も増して自然と盛り上がってしまいます。

曲自体は勿論、どのタイミングでどの劇伴を入れるかのセンスも良い。

 

今回は最終章って事で、村全体が新型エボラに感染してしまう…果たして人々を救えるのか?

という壮大なネタを残して終えた回となりましたが、

全く「無謀」「風呂敷広げ過ぎ」に思えないのは、

最終回に行き着くまでのステップアップがちゃんと作られてるから、なんですよねぇ。

 

入谷を失ってしまった過去を抱えた紐倉が、高家を相棒として受け入れるまでが第1章だし。

生コンビに加え、牧野(菜々緒)という存在も心の拠り所となり

仲を深め合いながら様々な事件に挑んでいくのが第2章。

"過去にいた" 村人達を苦しめたエボラに再び向き合わなければならない事に対して

"新たな3人のチームワーク" で「ケジメをつける」としたのが最終章。

新旧の要素が織り混ざった1時間。

伏線を入れるだけでなく、段階を踏んで入れている所もよく出来てるなぁと思わされます。

 

内容の方も現実味があって、ああ、いや…ドラマ関係なく

こうなってしまうだろうな…と共感する部分が多々ありました。

BSL4開設にしても、新型エボラウイルスにしても、

「まぁ大丈夫だろう」というほんの思い込みがきっかけで。

何か問題が起こったと気付いた時には、最早手をつけられなくなる程の悲惨な事態を

招いてしまう可能性が「思い込み」には秘められているんだと

提示した話になっていたんじゃないでしょうか。

今書いてて思い出したんですが、これって以前の先入観の話にも少し繋がりますかね。

貧しい村を栄えたかっただけなのに。

ただの風邪だと、休めば何とかなると思っていたのに。と。

 

しかし、新型エボラの方は本当に厄介な物作りましたよ…

ゲノム改変で最初は咳が出るような仕組みって!

それなら風邪だって決めつけるのもやむを得ませんよね。

まさか自分が感染症だなんて発想に辿り着く人は少ないだろうし。

 

とにかく、次回でいよいよ最終回な訳ですが…

エボラにケジメはつけて欲しいけど、ドラマは終わって欲しくない!っていうヤツですね。

予告の高家も心配だけど、同じく血を吐いた部屋にいた牧野が東京に帰っていった件も心配。

誰も退場する事なく、このままシーズン2へGO!!!

 

 

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