共感できる部分が増えて良かった…これが視聴後ふと感じられた事。
話の流れとしては、やっぱり病気ネタを扱っている分
シリアス度が強めになって来てはいますが、
重たい気持ちにはあまりならないんですよね。
多分、劇伴による効果が大きいんじゃないかなぁ…と思ってます。
視聴者の感情を煽るものではなく、全体的にリラックスできるような
穏やかな音楽が使われているので、そういう意味でもこの作品の好感度は高いです。
あとは、「運命の相手」「苦しみを全て受け止める」を中心とした
純愛ストーリーに仕立て上げたのも良かったです。
軽度の認知障害だと知った尚が悲しんで、相手を想うが故の優しい嘘をついて、
何とか頑張って生きていこうとするも突然不安な気持ちが強くなって…
そんな自分を助けて欲しいと思い、電話をかけた相手は真司だった。
真司の方も、尚の事がただ気になる存在になっていたのが、いつしか恋に変わって、
何もかも失った自分が初めて「守りたい」感情が芽生える程の存在になっていった。
尚 「私病気なの。そのうちアルツハイマーになるの。」
「助けて欲しいって思った時、真司の顔しか浮かばなかった。」
真司「よかった。見つけられて。」
尚 「私、若年性アルツハイマー病の前段階の、軽度認知障害なの。だから、結婚するって嘘ついて、真司と別れた。
今はまだ、真司に助けてって言えるけど、5年後10年後、
病状が進めば、電話のかけ方もわからなくなるし、
自分が誰かもわからなくなるかもしれないし、
真司のことも誰だかわからなくなるかもしれない。…驚いたでしょ。」
真司「驚いた。なおが病気で喜んでる自分に驚いてる。尚が結婚しないことが、嬉しい自分に驚いてる。」
尚 「何言ってるかわからない」
真司「俺には親もいないだろ。金もないし学歴もないし、資格もないし、将来もない。希望なんてもう、思いっきりなくなってて。
だから、尚が病気だなんて屁でもなんでもない。
腎臓病でも、糖尿病でも歯周病でも、中耳炎でも、
ものもらいでも、水虫でも、俺は尚と一緒にいたいんだ」
「一緒にいたいんだ。一緒に」
真司の真っ直ぐさにとにかく泣けて…
その後のキスシーンからのチョップの流れも、かなり印象的でした。
二人の関係が深まったのも、苦しんでいる尚を真司が助けに行ったのも、
観覧車が遠くに見える場所。
たまたま同じ場所だという奇跡。
「運命」の出会いなんだと感じさせる粋な演出です。
話は逆になりますが、「助けて、真司…助けて!!」と
正直な想いを伝えたと同時にかかった主題歌の入りにもグッときてしまいました。
今後はどんどん深刻な展開になってくると思います。
ですが、恋愛をベースにしたこの作風なら、二人を純粋に応援できそうです。
強いて言うなら、気の休める部分も欲しいですけども。
↓次回の感想はこちら↓
↓前回の感想はこちら↓