あっという間の50分間でした。
異物混入、SNSで拡散された記事に流されてしまう人、
ネットニュースの煽り、差別問題、真相が分かった後の反応の変わりよう…と、
現代社会の時事ネタを詰め込んではいるものの…
「バズリ」を活かしたテンポの良い展開と
「ネットに踊らされてる人々」を思わせるドンデン返しが気持ちいい前編。
猿滑(光石研)の、得体の知れないけどどこか傷を負っているような
不思議な男っぷりも、本作を楽しめた一つかもしれない。
私はてっきり、最初は彼の事を
「生活が上手くいっていない八つ当たりのつもりで、デマを流して面白がってる男」
だと思い込んでしまったんですよねぇ。
でも、テイショーがブラック企業だと訴える記事の提示、竹取の里と、
次々と彼の印象が変わっていく要素が積み重なっていって、
最終的には「モノづくりを愛している一人の社員」だったのだと分かった時、
ちょっと腑に落ちました。
大ヒット商品「竹取の里」のお陰で、家も買えて、息子も立派にしてみせた。
それくらい思い入れの深い商品だった。
自分の意見は通らず、妥協しなければならない文鎮社員として扱われてきたけど、
モノづくりへの愛だけは決して変わらなかった。
そんな男が、カップ麺に入っていた青虫を見て本当に許せなくて、
ほんの気持ちで呟いた事が、思わぬ方向に広がってしまっただけなんですよね。
理不尽な日々を送っていたが故に、自分のツイートがバズったのに快感を覚えて、
調子に乗って、他から送られてきた嘘の情報も合わせて発信してしまったという流れ。
「こんなはずじゃなかった…」と本人も思っていただろうし、
一つの呟きがどんどん拡散され、
終いには炎上騒動にひっくり返ってしまう可能性を孕んでいる
SNSだからこその恐ろしさを、改めて痛感した結末となりました。
それにしても、真相が分かって「#テイショーごめんね」で軽く謝って
トレンド入りっていうのは、皮肉めいているよなぁ…^^;
MAD動画もあまりの完成度っぷりに、某大泣き議員がニコニコ動画で
散々ネタに使われていたのを思い出してしまった。
キリル文字を含んだ偽URLは実際にあったみたいだし、
将来詐欺サイトでそれを使われたら、本当にたまったもんじゃない(汗)
疑う癖を、持とう…。
次回、猿渡の今後はどうなってしまうのか。
最上(杉本哲太)と東雲(北川景子)との関係に何があったのか。
楽しみに待ちたいと思います。
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