探偵・由利麟太郎 3話 感想|歪んだ愛を生んだ雅なピンヒール

 

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今回の殺害動機は単純明快。

単純明快ながらも、腕時計を見られるくだりや、帰宅した時の旦那の受け答えの間、

そしてハーブティーに使用する葉っぱをちぎる所をわざわざ映すといった

いくつもの"ヒント"を視聴者に提示していた印象で、

今までよりも自分で動機を推理する時間が作れて、楽しく見られた気がします。

 

三津木(志尊淳)第一発見者=重要参考人として牢屋に入れられて出番が減ってしまった分、

今回は由利(吉川晃司)の台詞量が多めでしたが、

その分「由利が手がかりを掴む」「考え事をする」といった捜査過程を

じっくり描写してくれた満足感も覚えました。

こうして見ると、三津木に喋らせ過ぎてたんだろうな〜…と。

でも、寡黙で落ち着いた先生と気さくで行き当たりばったりな助手の

正反対の組み合わせだからこそミステリーものは面白い訳で、

4,5話は前後編になりますから、2人の見せ場をもう少しバランスよく出来たらと思ってます。

 

単純明快と言っただけあって、

犯人も前回に引き続き序盤の時点で分かりやすい。

犯人探しよりも役者のクレイジーな演技に重点を当てたというのが頷ける結末。

ネタバレしちゃいますけど、浅利陽介さんが悪そうな顔してるのは

何だか新鮮味がありましたねぇ。

しかし、ピエロ…黒い服で仮面被れば良いものを、

なんでピエロなんて目立ちやすい格好にしたんだろうってのは置いといて…(笑)

 

強いて言うなら、脱いだピンヒールの捨て方はちょっと無理がある気もしましたが、

3話が一番展開的には良い出来でした。

ピエロの題材に合わせた軽快で奇妙な劇伴、ピンヒールで顔を突き刺された遺体のグロさ…

「気味悪い」と恐怖心を駆り立たせる演出の安定感よ!

 

 

↓前回の感想はこちら↓

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