まさか、奇妙な世界観のドラマで泣かされてしまうとは…。
そうですよね。大人や子供だけじゃなくて
赤ちゃんが死役所にやって来る事だってあるんですもんね。
今回は、不妊治療を続ける夫婦のお話でした。
マタニティマークを見て、表向きでは頑張ろうとポジティブに考えるけれども、
本当は「私のせいだ」と責任感を強く持つ奥さんの姿。
優しい言葉をかけてあげたつもりが、言い合いになるきっかけを作ってしまった旦那の姿。
どれも見ていて辛いシーンばかりでしたが、
「悲しい…また着床しなかった…羨ましいのはマタニティマーク…」と
裏返ったような掠れた声で訴える酒井若菜さんの演技には、つい涙してしまいました。
…と同時に、「となかぞ」の五十嵐夫婦を思い出す。
元気かなぁ。今、どうしているかなぁ。
人間は運命の前では無力なのは、現世だけでなく死役所の世界でも同じ。
しかし、抗う事は出来なくても、祈る事は出来る。
前回は設定紹介の形で登場人物が描かれていきましたが、
今回はミチル(黒島結菜)にリードされる形で、
実は優しい心の持ち主で、世代関係なく命に平等に向き合う真摯な人でもあるのだと、
死役所の面々から内面や性格が感じ取れた作りになっていたのが良かったです。
その一方、唯一何もしなかったシ村(松岡昌宏)の闇は深まっていくばかり…
我が子が邪魔で、死んで欲しいと思う側だったのかしら。
夫婦パートの出来が見応えあるもので、あまりにも良過ぎたために、
メインとなる死役所パートがストーリーテラー的役割で
一歩下がって見えてしまったのがちょっと勿体なかったですね。
でも、物語自体はよく作られてるので…次回はそれが平等に描かれる事を期待します。
↓次回の感想はこちら↓
↓前回の感想はこちら↓