死役所 1話 感想|容赦なさとほんの希望が入り交じる世界観

 

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生死に関して容赦ない残酷さを突きつけられつつ、僅かな希望も感じられる、

見終わった後は不思議な余韻で包まれた初回でした。

 

自分の事なんて興味もないし嫌っているのだろうと思い込んでいた義父が、

実はいじめ相手に復讐する程 我が子のように大切に思っていた事が分かり、

生きている時は気づかなかった義父の愛情に、皮肉にも、命を絶ってから初めて気づく。

 

という流れでしたが、同じ死後の世界を扱うドラマなら

ここでたった1日だけ現世に戻るチャンスを与え、感謝の言葉を伝えてから成仏…といった

感動系に走ってしまいがちなものの、

それを敢えてせず、「死んでしまってからではもう遅い」を突き通した作風に。

本作はそんなに甘くないんだぞという意気込みが感じられました。

 

勿論感動系は感動系で繋がりや人の温かみがあって良いのですが、

現実ではやはりそう上手くはいかないのであって。

死役所の設定はファンタジーでありながらも、

「伝えたい事は生きているうちに伝える大切さ」の点で考えさせられる

一種の教訓も含んだ作品になっていたと思います。

 

しかし、太一(織山尚大)くんからしてみれば、

義父が自分をどう思っていたかが最期に知れただけでも、

まだ救いはあったのかもしれません。

本作で初めて織山さんを認識しましたが、

誰にも計りえないような孤独を抱えた青年を自然と演じられていて、

今後もどこかでお見かけしたいなぁという気持ちにさせられました。

 

強いて言うなら、初回につき人物&設定紹介が多かった分

1話完結エピソードの描写が若干足りない気はしましたが。

劇伴を抑えめにし、演出を適度なタイミングで入れた事によって、

シ村(松岡昌宏)をはじめとした個性的なキャラクター造形も、

深夜だからこそのグロテスクな描写も丁寧に作り込まれているのが感じ取れ、

「こんな作品なんだ」という掴みは上手く出来ていたと思います。

このまま独自の路線で行けば、次回以降からどんどん面白くなりそう…

 

基本的に録画視聴なので、今回みたいに感想は遅くなってしまうかもしれませんが(汗)

引き続き、楽しみに待っています。

 

 

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