久しぶりに、ああ、良かったなぁ…と
見終わってから清々しい気持ちになれる最終回でした。
「ハナ(白石聖)を推している」という共通点があったものの、
結果的に瓜田はストーカーに変わってしまい、
一方で愛はハナの保護者として彼女を守る立場となりました。
愛も話の回数を重ねるにつれ、推す行為が初めてが故に
相手との距離感の測り方を誤る描写が増えてきて、
いつか瓜田化しないかと不安でしたが…
そうならなかったのは、彼女にはそばで引き留めてくれて、
一緒にオタ活を楽しんでくれる仲間がいたから。
そんな仲間と築き上げてきた「推しを応援したい」という行為は、
たとえアイドルが解散したとしても、映像として、形として…
そして何より、思い出として記憶にずっと残り続ける。
ファンに推してもらえた記憶があるから、ハナはどこかで胸張って生きていけるし。
愛情がハナにしっかり伝わったという幸せな経験を得たから、
愛は新天地でイキイキと仕事に取り組める。
紆余曲折色んな出来事がありましたが、それも決して無駄ではなく、
二人の人生に意味のある物だったのが十分に伝わるラスト。
「あんな事あったよね」と大人になった仲間と語り合うような、
青春の1ページを見ている感覚に陥る作品だったと思います。
ファン側の心理、アイドル界の現状をリアルなまでに描き出すだけでなく、
ミステリーの作風にする事で、両者にどんな未来が待っているのかドキドキしつつ、
深夜ドラマらしい幻想的な映像美にも惹かれつつ…
最後まで面白く見られました。
また、脚本家の森下佳子さんも、原作のアレンジがお得意な方という印象でしたが、
身近な題材に迫った見応えあるオリジナル作品も作れるんだぞ!という爪痕が
本作を通して残せたんじゃないでしょうか。
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