昭和元禄落語心中 7話 感想

 

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怒涛の若年期の物語が終わり、1話ぶりの熟年期へ。

与太郎竜星涼)もお久しぶりです。少年のような純粋さは健在。

 

小夏(成海璃子)と松田さん(篠井英介)の父親疑惑やプロポーズの件など、

ここ最近の話より若干コメディ要素があった今回ですが…

それと同時に、小夏と八雲(岡田将生)の背負っている物、覚悟と、

現代の人々との差が徐々に浮き彫りになっていて、

静かに心がキュッと切なくなるばかりです。

 

助六の名を残したいと、赤ちゃんを産む事を強く決意する小夏。

失った者が大きい代わりに、襲名せざるを得なくなった八雲。

 

特に八雲にとっては、自分がいかに「孤高の存在」であるのかを

強く思い知らされる事でしょう。

「死んだ者は、もう歳を取らねぇんだよなぁ」

どれだけ老いを感じるようになったか。

どれだけ若かりし頃の助六(山崎育三郎)やみよ吉(大政絢)と

自分の距離が離れてしまったか。

 

周りは皆「助六」の名前を呼ぶ。一方で八雲は、高嶺の花のような憧れの存在。

「みんな、こんな存在になりたくて、日々精進してんだ。

噺家は老いてからが華だと言うけれど、間違いなく八代目は今が一番お美しい。」

それは、孤独になってまで手に入れてしまった座だから…

 

歳を取った設定なのもあるけれど、声や表情、姿勢、何から何まで、

「苦しみ」「悲しみ」「嘆き」の集大成かのような落語をする

岡田さんの演技に見入りました。

長年に渡って披露してきた「死神」。

違いが分かるって素晴らしい。深みが増しているって素晴らしい。

 

与太郎の方は、まだ方向性が定まっていない状態で。

「てめぇの全てで落語と向き合え」かつての師匠から八雲(当時は菊比古)に

似た事を言われていたように、彼もまた彼女を捨てて落語を追求するという、

八雲と同じ道を歩むのかな?と思っていたのですが…

刺青の事を記事に取り上げられるオチを見ると、助六みたいに後に破門される

可能性だってやっぱりあり得るのかもしれない。

落語のスタイルの迷いとシンクロして、どんな展開や人生になるのかも未定な感じで、

ここはまだまだ先が読めませんね。

 

与太郎の「野ざらし」、助六と菊比古が小夏の前で披露した「野ざらし」。

声を重ねる演出もまた印象的なシーンでした。

 

ただ、景色の撮り方も凝ってるのが感じられる分、やっぱり言わせて欲しい…

松田さんの髪型をもう少し丁寧に修正して下さいorz

前回まで髪の毛フサァだったので、ギャップが大きい点はしょうがないけれど、

カツラだとはっきり分かる境界線を薄めて…薄めて……

というか、博士みたいな頭じゃなくても良かったのでは…?(笑)

 

 

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