ラジエーションハウス 1話 感想|医療版HEROを目指したかった?

 

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まぁ、良くも悪くも「月9」でしたね。それ以上でもそれ以下でもない。

良い意味で言うなら、どの視聴者でも見やすいようコミカルな施しがされてる…という所。

悪い意味で言うなら、ドラマあるあるの「運命の出会いから始まる恋愛」、

医療ドラマなら「院長の陰謀」「周りより秀でた主人公」

「主人公だけが活躍して周りは何もしない」といった

今までの既視感漂う要素がふんだんに盛り込まれてるという所でしょうか。

正直言うと、「HERO」を思わせるOP映像や登場人物勢揃いのシーンも含めて、

全く「放射線科ドラマ」としての斬新さは感じられませんでした。

わざわざ放射線科を選んだ理由は何だ?外科医でも変わりないんじゃないか?ってね。

 

で、定番とは言え「周りより秀でた主人公」らしい魅力が

唯織(窪田正孝)に感じられれば良いんですが、

「技術面」では10時になってやっとか…という感じ。

でも、薄い。数字をザーッと出すなどしていくら画面で頑張ったとしても、

真面目な劇伴がずっと流れてばかりでは見せ所にメリハリがなく、面白味がない。

(その点は前作の「トレース」の方が、ガチャガチャしててもまだ出来てたのかも。)

 

キョドッたキャラとか恥ずかしがり屋とかの「性格面」での変わり者っぷりは

散々見せてきたけど、「技術面」での変わり者っぷりを見せるまでが長いのが理由で

間延び感が漂ってしまったのが残念でした。

だから、主人公がどれだけ凄いのかが掴みづらかった…。

これこそ典型的ではありますが、序盤に出てきたバスの運転手を

一人で救う展開にして目立たせても良かったのかもしれません。

 

そして、イマイチ面白いと思えなかったのはもう二つ理由があって、

放射線技師」と「放射線医師」の違いは何?「放射線科」はどんな仕事をするの?

という説明が一切不足していた事。

90分もあるのだから通常放送の内容を無理やり引き伸ばすよりは、

初回らしく状況説明や用語説明を加えた方が、視聴者ものめり込めたんじゃないでしょうか。

入れ過ぎても物語が進まないだけですが、全く入れなさ過ぎても不親切なだけ。

それが不十分な上に既視感ある要素を詰め込んでしまっては、

そこらへんの医療ドラマと何ら変わりありません。

 

冒頭と終盤にあったナレーション演出は、ファンタジーっぽさがあって惹かれはしましたが…

シリアスで行きたいのか、感動路線で行きたいのか、コメディで行きたいのかも

チグハグな感じでしたね。

コメディなやり取りはあっても良いけど、起承転結のバランスが悪いのかも。

まるで「チームとして頑張ってる」みたいに最後は語られてましたが、

ただふざけたり のほほんとしたりしてるだけで、

上司がどれだけ仕事が出来るのかという点において

その言葉で一まとめされる程の説得力もなかったです。

 

去年の今頃からこの枠は、初回は30分拡大、2話は15分拡大の流れでやってきてはいますが、

拡大時間を上手く使いこなせてない作品が多いんですよねぇ。これもか…という感じ。

平成最後の作品だからって月9要素をたっぷりと出して

数字を稼ごうって考えなんでしょうけど、保身に走らず「放射線科」をチョイスした

意義のある作品にして欲しかった。

 

本当に面白い作品な時に限って視聴率が低かったから(「海月姫」「コンフィ」とか)

その時は「もっと上がれば良いのになぁ」とは思うけど、

視聴率が上がった時は上がった時でテレ朝1話完結ドラマのクオリティと化し、

「視聴率が上がったのは嬉しいけどそうじゃないんだよ〜」と思えてしまう。

わがままですね。そうですね。

でも、数字だけで満足してて良いんですかね…?

 

 

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