大奥(2023) 18話 感想|幸せだった時間はもう戻ってこない…

 

 

家定(愛希れいか)を心から大切に想っていて、

陰ながら支えている存在だというのが分かる

胤篤(福士蒼汰)と瀧山(古川雄大)のやり取りだったり、

家定が初めて素直に「好きだ」と伝えられた様子を見て嬉しい気持ちが込み上げたり。

2人の間でじっくり育まれていく恋愛模様に、

お互い"自分"を見てくれる人に出会えて良かったと思うと同時に

この幸せがずっと長く続けば良いのに…と願いたくなったり、と…

今回は登場人物の関係性の描写が増えたからか、いつもより感情移入してしまいました。

何だか、久々に大奥らしい醍醐味を味わえた回だった気がします。

 

悲惨で残酷な現実を目の当たりにしながらも

それを乗り越えていく様を描くのも、また"らしさ"ではあるんですけどね。

でも…ここ最近の話と言えば、

吉宗編終盤〜医療編、特に後者の方は群像劇&お仕事ドラマ寄りの仕上がりで

少し毛色が違っていましたし、

幕末編に突入した前々回以降はダイジェストっぽさが強くて、

要所要所は押さえられていても、細部が欠けている勿体なさの方が記憶に残っていたのです。

だからこそ、冒頭のような感想が出てきたのかもしれません。

 

懐中時計を使った演出も、何ヶ月も前の恋人の死を人伝で知った事での

胤篤の喪失感と虚無感を引き立たせるのに一役買っていました。

カチカチカチカチと鳴る音は、耳に当てるととても胸が膨らむものですが、

鳴るスピードが速ければ速いほど緊迫した印象を与えるんですよね。

例えば今回だったら…瀧山が井伊(津田健次郎)に家定の状態を尋ねるシーンで、

不穏な劇伴とともにうっすらと懐中時計の音を流して、

「お変わりなかった」と言い張る姿に疑問を持ち始めた途端

その音が徐々に大きくなっていく所がそうで。

そんな意味深なシーンが続いた中で

お腹の子供とともに亡くなっていたと聞かされる展開も、

幸せな時間はあっという間である事、悲しんでいても時間は待ってくれない事を

物語っているようで切なかったです…。

 

来週からは和宮岸井ゆきの)がいよいよ登場します。

いよいよ…とは書いたものの、原作未読なのでどんな人物なのかは分からないんですが(笑)

原作ファンの方の呟きによると、

岸井ゆきのさんのキャスティングはピッタリ過ぎる!そうですね。

女性である事が早々に明らかにされましたが、周囲を翻弄するキャラクターなんでしょうか?

そして、彼女もまた、理不尽な過去で心に傷を抱えているのかどうか?

盛り返してきてきた今回からの次回、楽しみです。

 

↓前回の感想はこちら↓

 

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