家定(愛希れいか)を心から大切に想っていて、
陰ながら支えている存在だというのが分かる
家定が初めて素直に「好きだ」と伝えられた様子を見て嬉しい気持ちが込み上げたり。
2人の間でじっくり育まれていく恋愛模様に、
お互い"自分"を見てくれる人に出会えて良かったと思うと同時に
この幸せがずっと長く続けば良いのに…と願いたくなったり、と…
今回は登場人物の関係性の描写が増えたからか、いつもより感情移入してしまいました。
何だか、久々に大奥らしい醍醐味を味わえた回だった気がします。
悲惨で残酷な現実を目の当たりにしながらも
それを乗り越えていく様を描くのも、また"らしさ"ではあるんですけどね。
でも…ここ最近の話と言えば、
吉宗編終盤〜医療編、特に後者の方は群像劇&お仕事ドラマ寄りの仕上がりで
少し毛色が違っていましたし、
幕末編に突入した前々回以降はダイジェストっぽさが強くて、
要所要所は押さえられていても、細部が欠けている勿体なさの方が記憶に残っていたのです。
だからこそ、冒頭のような感想が出てきたのかもしれません。
懐中時計を使った演出も、何ヶ月も前の恋人の死を人伝で知った事での
胤篤の喪失感と虚無感を引き立たせるのに一役買っていました。
カチカチカチカチと鳴る音は、耳に当てるととても胸が膨らむものですが、
鳴るスピードが速ければ速いほど緊迫した印象を与えるんですよね。
例えば今回だったら…瀧山が井伊(津田健次郎)に家定の状態を尋ねるシーンで、
不穏な劇伴とともにうっすらと懐中時計の音を流して、
「お変わりなかった」と言い張る姿に疑問を持ち始めた途端
その音が徐々に大きくなっていく所がそうで。
そんな意味深なシーンが続いた中で
お腹の子供とともに亡くなっていたと聞かされる展開も、
幸せな時間はあっという間である事、悲しんでいても時間は待ってくれない事を
物語っているようで切なかったです…。
いよいよ…とは書いたものの、原作未読なのでどんな人物なのかは分からないんですが(笑)
原作ファンの方の呟きによると、
岸井ゆきのさんのキャスティングはピッタリ過ぎる!そうですね。
女性である事が早々に明らかにされましたが、周囲を翻弄するキャラクターなんでしょうか?
そして、彼女もまた、理不尽な過去で心に傷を抱えているのかどうか?
盛り返してきてきた今回からの次回、楽しみです。
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