獣になれない私たち 1話 感想

 

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いやぁ…結構心がエグられた…と共に、

前評判を覆すような展開で勝負に出た、

いろんな意味でインパクト大な初回でもありました。

 

というのも、主人公・深海晶(新垣結衣)とブラック会社の様子が

とても現代社会に沿って描かれていたから。

 

・晶をこき使う社長・九十九(山内圭哉)。

・自分のミスを誤魔化して先に帰ってしまう上野(犬飼貴丈)。

・人任せな松任谷(伊藤沙莉)。

・失敗を良い事に下心を出してくる取引先。

これらだけでも十分辛いというのに、

・しつこくLINEしてくる彼氏・京谷(田中圭)の母親

・結婚問題

などなど、負担の大きい主人公に感情移入させられるような要素がてんこ盛りです。

どんだけ皆のアイドル・ガッキーを苦しめれば済むんですか。

おっと感情的になった^^;

 

晶は、こなそうと思えば何でもこなしてしまう、人に優しくしがちな主人公。

自分の仕事を優先したくても、次から次へと他の仕事が降りかかって来るものだから、

弱音を吐きたくても吐く暇もなく、自分の感情をどんどん押し殺す。

終いには、その溜まった気持ちが爆発してしまう…

 

会社関係なく、学校でもどこでも「お人形のような作り笑いをしなくちゃいけない」

経験がある人は多いんじゃないかなぁと思える、

現代の人々に近い等身大な描かれ方が印象的でした。

何もかも嫌になって、放り投げたくなった晶が発した言葉が

「恋をしたい…」だったのも、素直に共感出来ます。

 

ここまでの展開だけでも主人公を応援したいと思えましたし、

野木さんの脚本力は健在だ…!と感じたのですが、

終盤の晶の服装の変化で、一気に清々しくなれる展開に。

それが例え一時のケジメだったとしても、

黒いジャケットとブーツをまとった晶が社内に入っていくと同時に流れた

♪苦いようで甘いようなこの泡に くぐらせる想いが弾ける

 という主題歌の入りで、「生まれ変わった私」を見事に表現した演出が大きく効き、

脚本と共に、主人公を更に応援したくなるような流れが

より一層強く感じられたシーンで締めました。

ギスギス…からの急展開で終わらせる事で、「次からどうなるんだろう?」と

ワクワクした気持ちでいっぱいです。

ニクい余韻です。

 

駅のホームで飛び降りそうになった時の光を失くした目は、

もう「ガッキー」ではなく完全に「深海晶」になりきられてましたし、

晶というキャラが今後、問題だらけの会社や京谷、恒星(松田龍平)と

どう関わっていくのか見所ですね。

 

 

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