獣になれない私たち 8話 感想

 

f:id:rincoro_ht:20181011000313p:plain

 

良いですね。前回から物語が大きく動き出してきました。

晶(新垣結衣)の次は、恒星(松田龍平)が本音を言えるようになった回でした。

 

恒星の兄・陽太(安井順平)との約2年ぶりの再会。

当時は借金問題の事で気まずい関係になってしまい、行方を眩ましていた彼ですが…

2年という空白の年月は「逃れたかった」時間ではなく、

お互いが面と向かって怒れるための準備期間だったのかもしれません。

 

二人の考えと性格の違いは、幼少期のボードゲームからはっきりと現れていました。

陽太がわざと自分に勝たせてくれたと思い込んでいた恒星。

いつの間にか負けてしまっていた陽太。

「良いとこ取りの」弟と「真面目過ぎる」兄の正反対の関係になっていた訳です。

 

無事に和解が出来た時に、自転車に乗る男子学生の2人が素通りするシーン、

公園で子供達がはしゃいでいるシーンもまた、

「色々な物を抱え込む大人」と「純粋に生きる子供」の対比がしみじみと感じられる

印象的な演出でした。

あの頃には完全に戻れないだろうし、失う物は今後も増えていきますが、

前回の晶に続いて、何か大きな新しい物が得られたんじゃないかと思います。

 

そんな彼女も、京谷(田中圭)と別れてから変わってきましたね。

以前のような優しさを持ちつつ、

恒星以外にもちょっとだけ強気な部分を見せてくるようになりました。

陽太とラーメンを通して仲良くなれている所は弟からしたら気の毒ではありますが、

同調してお金を貸してあげる所は、ある意味晶らしいサポートの仕方です。

 

朱里(黒木華)と一緒に京谷の反応を見ながら笑っているのは、

「男のプライド」に対して「面倒臭くて複雑な女の友達関係」を

表しているのでしょう(笑)

打ち解けあった二人だと思うと、こちらも見ていて微笑ましいものです。

 

前半は会社を中心としたコミカルなお話、後半は兄弟を描くしっとりとしたお話で

バランス良く感じられました。

終盤のシーンも中々素敵ですね。

(恒星の抱えてる物を深く知らなくとも)ボードゲームを買って元気付けようとする晶。

自分の財布から抜いたお金を封筒に入れ、兄からのお返しとして渡す恒星。

優しさと気遣いの狭間で、相手への思いやりに満ち溢れた大人の時間でした。

 

今回でまた一つ良い感じの関係になれた晶と恒星ですが、

このままラブに発展するのか。ラブ「かもしれない」で終わってしまうのか。

気になる所です。

 

 

それにしても、橘カイジが ずん飯尾さんだったのにはビックリ…

もっとシュッとしたミステリアスな人を想像してましたが、

言動を見ていると、「あぁ、呉羽が選んだのも何となく分かるなぁ」と思ったり。

 

 

↓次回の感想はこちら↓

rincoro-ht.hatenablog.com

 

↓前回の感想はこちら↓

rincoro-ht.hatenablog.com