今時、女性社員が上司の機嫌取りにコーヒーを入れて回るなんて事があるのか…
とついツッコミをしてしまいそうになるのですが、
それをしないのが本作らしさだなぁ、と思います。
コーヒー戦争はサーバー派か、メーカー派かは物語上でハッキリさせず、
「コーヒーは飲みたい時に飲みたい人が飲めば良い」
「でも、コミュニケーションを取る事で空気も良くなるし、仕事が円滑に進む」
という、両者の気持ちを汲み取った形で、イーブンで解決。
横山(伊藤麻美子)の行為はやり過ぎかもしれないけれど、
裏を返せば、周囲の状況に目を配って俊敏に対応するなんて中々出来ない事だし、
その積み重ねもあり「4次元ポケット」と頼られている存在になっているのも事実。
きっと、会社で長く働く為には嫌われないようにしなきゃ…って気持ちも
どこかにあったのかもしれませんよね。
平松(平岩紙)は将来のキャリアプランを見据えた上で、"今"投資に力を入れているし、
森若(多部未華子)は数字がピッタリ合う事を目標に、
目の前の仕事にコツコツと取組んでいる、と。
どの女性の頑張りも否定しない、むしろ尊重する作り。
様々な形で、置かれている立場と向き合い、時につまずき、再び今を歩み出そうとする、
社会で働く三人の動きが描かれた回でした。
「『今の私で良いのかな。』でも、それはみんな思ってる事なのかなって」
「冴えなくても褒められなくても一寸先は闇かもしれませんが、
一寸先は光という可能性もありますし」
多分、それぞれの心境もそうですが、将来を漠然と不安視する社会人の心境も
共通してこの言葉に集約されるんじゃないかなぁ…なんて思います。
そんな作りも本作の好きな所ではありますが、
間に挿入される部長対決パートや、
太陽(重岡大毅)と森若の関係が進展しそうなシーンもお気に入り。
肩押しでフェイントをかける新発田部長(吹越満)は面白かったですし、
太陽くんのさりげないプロポーズに気づかない森若さんは可愛らしい(笑)
キャラクターに愛着持てる要素もあって、楽しく見られるドラマです。
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