黒バックに字幕の画面を適度に挿入し、段取りを踏んだテンポの良い演出は
前回の感想で触れたと思いますが。
今回は「コンッ」といったSEも効果的に入れ、社員同士で絡むシーンも増え、
よりコミカルで見やすいドラマに仕上がったように感じられました。
あくまでも演出は過剰にせず、役者のユニークな演技による魅力を引き出す程度に
頻度が抑えられている、って所が良いですよね。
そして、数々のキャストの中で、芸人さんも配役しているから、
会話劇の面白さも「崩し」の部分も更に面白さが引き立ちます。
やはり、キャスティングにハズレなし!といった印象です。
そんなコメディパートも面白ければ、
「経費から思わぬ人間模様が見えてくる」というメインテーマも抜け目なく、
じっくりと描く姿勢にも好感。
森若(多部未華子)がインタビューを通して特定の相手に
「自分にしか出来ない"正しい"仕事をする事の大切さ」をハッキリ伝えるだけでなく、
半年ごとに切られる不安に駆られながら仕事している
派遣社員の心情も盛り込む事によって、
画面の外の視聴者が共感し、また今回の話が教訓ともなるような「社会派ドラマ」としても
見応えのある内容になりました。
本当に、「社会派」と「コメディ」のバランスが上手くとれている
よく練られたドラマだと思います。
最後は森若と山田(重岡大毅)の関係が進展しそうな、ラブを仄めかす展開で終了。
いつもだったら物語に恋愛が絡んで来るのは好みではないのですが、
皆それぞれ「正しい仕事」をしている様子がしっかり描かれているので、
珍しく二人の今後を応援したくなっちゃいますね。
真面目だけど、時々不器用で笑顔がぎこちない森若さんに
早速トリコになってしまった回でもありました。多部未華子さん、可愛らしいなぁ。
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