前回で縦軸は完結したため、多少の燃え尽き感は否めませんが…
内容をよくよく見てみると、要素が意外とてんこ盛りですね。
書記官・川添(中村梅雀)の悲喜こもごもに、
イチケイメンバーの仕事ぶりに感化される研修生2人。
万引き犯が万引き犯を捕まえる事件への疑い。何やら平穏ではなさそうな夫婦関係。
そして、旦那に育児や家事を押し付けられた奥さんと、
教師を退職してから生きる希望が見つからなくなってしまった元教師による2つの"苦しみ"。
こんな感じで、立場も年代もバラバラな登場人物が揃っていた今回。
しかし、冒頭の川添による痴漢疑惑のエピソード、
「疑いの目で見てる?」といった台詞のお陰で、
今回は「先入観」がテーマなのだと早い段階で掴む事が出来、
全体の複雑さを和らげてくれていたように思いました。
冒頭で"燃え尽き感"とは書いてしまったものの、
前回で山場は超えたと感じている視聴者が多くいるのを逆手にとり、
あえて脇役を裏の主人公に据えるスピンオフ的な作りにして
今までとは違う形態で見せてきたのは、機転が利いていて良いですね。
それも、中村梅雀さんにスポットが当たるっていうのがまたしみじみとした味わいがあります。
まるでテレ東深夜ドラマを見ているかのような趣…。
事なかれ主義なのに貧乏くじばかり引かされてしまう
憎めないおじさんっぷりが可愛らしいです(笑)
そして、今まで純粋に脇役に徹してきたイメージのある桜井ユキさんも、
今回では縁の下の力持ちらしい存在感を残す。
女性同士、子持ち同士、同世代だからこそ声をかけられる
「たとえ離婚しても、蛍のお母さんである事は変わりない」
「娘を一番知っているのはお母さんだから」という手厚いフォロー。
浜谷のサポートがなかったら…
痴漢犯じゃないのに間違われる川添の経験談がなかったら…
恵子(真凛)が本音を言葉にする可能性はなかったのかもしれません。
適材適所ってやつですね。
先入観の件、万引き犯に同情する話自体に既視感はあっても、
役者さんを上手く使えば、物語の流れに説得力を持たせられる事が証明されたような内容でした。
あと…まさか、甥っ子が武井壮さんだったとはねぇ(笑)
甥っ"子"=子供とは限らないという、視聴者にも先入観を捨てる事の大切さを問うオチ。
でもさ…40過ぎの大人がいちいち哲学的な質問をしていたと思ったら、
それはそれで不思議じゃない?
誰かにすぐ聞かないで自分でググって…と思ってしまいましたw
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