「過去があるから今がある」
今回はこれがメインとして描かれた話になっていました。
みんながそれぞれに苦悩や悩みを抱えているから、
誰かに尊敬したり、嫉妬したり、羨んだりする。
人間臭く直向きに生きる姿はまるで、視聴者にとって忘れかけていた
当時の情熱や感情を呼び戻してくれるかのように思えます。
だから、どこか共感する部分もあるし、どこか放っておけない。
他人事ではない「少女漫画」、恐るべしです。
ライバル的存在の百田(高梨臨)だって、今の立ち振る舞いはズル賢さを超えて
もはや確信犯ではあります。
けど、高校時代に好きだった雅志(永山絢斗)が順子(深田恭子)と仲良くしてるのに
苛立って、大人になっても思うように人生が上手く行かなくて挫折していた所に、
自分を必要としてくれる相手がいる事に喜びを感じて跳ね上がってしまう
一人の人間には変わりないんですよね。
ただし、講師がガッチリ生徒を抱きしめる行為はダメだけどな(笑)
そして、「過去があるから今がある」はキャラの背景描写だけでなく、
今回のエピソードの重ね方にもそう感じ取れるような工夫が垣間見えます。
順子が自分以上に悩んでくれていたり、身近でサポートしたりしてくれる回想を
挟む事によって、彼女の存在が"励み"になって、それがやがて"好き"だという
強い感情に変わる由利(横浜流星)の心情変化に説得力が出てくるし。
学生時代の過去パートをじっくり描く事によって、
「最後を見送るのが先生の仕事」だと言う順子の言葉にも逞しさがより一層感じられて
ますます応援したくなってしまう。
どのエピソードもセリフも無駄にはしない。
推理ドラマかのように伏線を回収してくれる作りは見ていて気持ち良いです。
「こんな事もあったよね…!」と視聴者に気づきを得させて、
それもただ出すだけではなく、順子や由利の成長に重ねて
自然と感情移入させる作りになってるから面白い。
由利の想いに対して順子が「これが、あのかの有名な嫉妬!?」と気づく
最後のシーンも特に印象的で、
周りの車の動きをスローモーション&ボヤけた映像にして順子だけにピントを当て、
「時間の早い流れの中でようやく気付けた主人公」を表現するには
的確な演出だったのも良かったです。
ああ、今回も楽しかった。
視聴後に心からそう思えるドラマがある事、熱狂して喉が乾いてしまうほどの
ドラマがある事が本当に嬉しい。火曜日がまた待ち遠しい。
ところで…ダイナミック不法侵入した山下(中村倫也)が
最後はどうやって帰ったのか気になりますね(笑)
またベランダから出たの?無難に玄関から出たの?
どちらにせよ、近所の人たちの注目の的になったのには変わりないけども…w
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