*2024年 春ドラマ 視聴リスト&期待度*
5/13:春ドラマ雑感集② をUPしました。
↑「イップス」5話の雑感を追加しました。

絶対正義 最終回 感想|突然の和解エンドに「?」が浮かびっぱなし

 

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7年ぶりに目覚め、丸くなって帰ってきた範子(山口紗弥加)。

最終的に範子と打ち解けあえた4人。律子(白石聖)の急な改心。

範子化した由美子(美村里江)。

 

…ごめん。何がどうしてこうなったのか意味が分からない。

 

「正義とは何だろう」「人間誰しも間違える事はあるよね」

みたいな共感を呼ぶラストじゃなくて、最後まで「範子が襲ってくる不安と恐怖」を

ベースとした作風で突き通して行って欲しかったですね。

範子をはじめとした面々があまりにも変わり果てたものだから、

正直、律子の頭の中の「?」のあの画面が浮かびっぱなしでした…

 

律子が4人に下す罰は母親にも当てはまるんじゃないかという事は、

前回の感想で少し言及してはいますが、それ以外にも粗はたっぷりありました。

範子を殺そうとした事は、4人にとっては昔の事だから…と解釈出来るものの、

7年間意識を失い目覚めたばかりの範子にとっては、

その事件はまだ鮮明な記憶として残っているはずですよね。

なぜ急に丸くなったのか?

4人もインタビュー時では憎しみを滲ませていたのに、

なぜ殺人未遂相手を前にあどけない会話が出来るのか?

そして、最大級の疑問は、殺人を犯した範子がなぜ逮捕されないままだったのか?

これらを「ただ不器用なだけだった」で終わらせるのは、うーん…という感じです。

 

律子の裁きとは結局何だったのか。範子はいつどこで誰に見つけられたのか。

里穂(片瀬那奈)と出くわした森の住人は何者だったのか。

腕時計での撮影は事前に仕組んだ事だったのか。

範子と由美子以外の3人は結局どうなったのか。

色々謎も残したまま終わってしまったので、そういう意味でもモヤっとした最終回でした。

 

由美子と範子がタッグを組んで活躍するラストよりかは、

初回の無限ループで「歪んだ正義を持つ人は成敗される」裏ルールがあるかのような

意味深なラストの方が、まだ余韻が残ったかもしれませんね。

 

前回に引き続き、失速したストーリーになってしまったのはともかく、

新たな引き出しがある事を感じさせられた西浦さんの演出、メインキャスト6人

(山口さん、美村さん、片瀬さん、桜井ユキさん、田中みな実さん、白石さん)の

熱演っぷりに魅了されたドラマではありました。

特に、白石聖さんという逸材を見つけられたのには感謝。

田中みな実さんも、以前はアナウンサーだったと一瞬忘れるくらいの

自然体な演技をされていたと思います。

 

だからこそ、ゾクゾクするホラードラマのままで行って欲しかったんですけどねぇ〜

↑また言ってる(笑)

 

 

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イノセンス 冤罪弁護士 最終回 感想|秋保に希望の兆しが見出せたなら、それで良し!

 

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ここ最近は冤罪を晴らせないモヤっとエンドが多かったため、

ようやく心が晴れやかになるような結末で終われたのは良かったです。

秋保(藤木直人)も長い苦しみから解放され、

民間の科学捜査機関を新たに作ろうと試みるまでに。

 

ただ、ハッピーエンドにするがために、色々な要素がちょっと粗削りになってたのは

気になりましたけどねぇ。

別府(杉本哲太)を始めとした事務所の面々が

一丸となって黒川(坂口健太郎)に協力するシーンは、

今までで「黒川の直向きな姿を見ての変化」が丁寧に描かれていたらグッと来ていたはず。

あとは、最後までワンオペ検事スタイル&自由な法廷という

肝心なシーンでのリアリティさが欠けていた事。

自分の想いをその場でベラベラ喋り過ぎた事。

前回で対立してた秋保とは、あっさり和解してしまった事。これらが挙げられます。

 

最も惜しいのは、本作の見せ所であった「大規模実験」が、

黒川の相手を守り抜く姿や被疑者の抱えた苦悩を描こうとするがために

徐々に存在感を薄めてしまった事。

本来は冤罪を晴らすための材料として扱われていたでしょうし、

それをもって「本作なりの独自性」を生み出そうとしていたでしょうから…

何を一番に伝えたいのか、表現したいのか、ブレブレになっていたのが残念。

秋保と和解した後に実験すると思ったんだけどなぁ。

 

序盤の和倉(川口春奈)のキャラ変も含めて、色々勿体無い部分はありましたが、

それでも後半になってから見応えある話が見られたのは嬉しい限り。

坂口さん演じる黒川の真摯なキャラクターも好きでしたし、

分かりやすく恋に持って行ったり劇伴で泣かせようとしたり…という意図的な演出が

なかったのも好感度は高いです。

そして、主題歌は「ドラマの色を決める」重要な存在を担っている事を、

本作を通して改めて痛感出来ました。

苦い結末に毎回余韻を残してくれるよう。やっぱり、曲のチョイスって大事ですよね。

(放送までに「月曜から夜ふかし」を見ていたんですけど、

あのハチのシーンにマドンナの主題歌が流れる…という

ミスマッチな組み合わせを見てからだと余計にね(笑))

 

日テレの土曜枠らしからぬ大人な雰囲気で、最初は慣れない感じでしたが、

本作なりのメッセージはきちんと残せたんじゃないかと思います。

「僕は死体の冷たさを知りません」「でも、僕は彼が生きていた時の暖かさを知っています」

秋保と交わしたこの黒川の言葉も、胸の中にしまっておきたいです。

 

 

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PS. 早めに「イノセンス」の感想をあげておいたのは、

明日は午後から夜まで用事があるからでして…!

なので「絶対正義」の方は、出来たら翌日の午前中か、ダメだったら

深夜かその次の日になると思います。一応ご連絡。よろしくお願いしますm(_ _)m

あ、「二つの祖国」はSNS上での評判があんまり良くないみたいなので、

多分スルーするかと…。

 

フルーツ宅配便 11話 感想|芸達者な役者陣が魅せるドッキリ大作戦

 

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次回での悲劇を引き立たせるための回でしたね。

えみ(仲里依紗)がフルーツ宅配便の一員として加入。

借金は減額してもらえる事に。

これでもかという程、順調に進む物語…だけど面白い。

 

えみの緊張をほぐすよう話しかけたり、店長という立場でスモモ(阿部純子)の相談に

親身に付き添ったりしてくれる咲田(濱田岳)。

同じ女性として姉御肌を見せるえみ。

(「どんな選択するにしろ時間がないわけ。苦しむのは女なんだからね?」

の台詞が頼もしかった!)

スモモが被害に遭った相手客を一発ギャフンと言わせようと、ドッキリ大作戦を企てる、

ミスジ松尾スズキ)を始めとしたフルーツ宅配便の面々。

思いやりのある人たちのお陰で、デリヘル嬢が幸せを取り戻し、

一歩前に進んで行く姿を見ると純粋に嬉しくなります。

 

そして、そんな人々が計画した「ドッキリ大作戦」は、

芸達者な役者陣の演技が堪能出来る

本作ならではの魅力の一つが味わえるシーンでもありました。

本気でヤクザになりきって仕掛けられたら、ターゲットとしては

その迫力にまんまと打ちのめされるに決まってますよね〜。

男性には悪いけど、心の底からスカッとしたし、心の底から楽しみました(笑)

 

ハッピーエンドになった所で、終盤ではいよいよ沢田(田中哲司)が動き出す…という締め。

あのホッコリEDに相応しい形で終わって欲しいなぁ。

 

「さすらい温泉〜」では気品溢れるお嬢様役だった阿部純子さんが、

本作ではちょっと抜けた女性を演じてらして、それもまた可愛らしくて良かったです。

 

 

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