絶対正義 最終回 感想|突然の和解エンドに「?」が浮かびっぱなし

 

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7年ぶりに目覚め、丸くなって帰ってきた範子(山口紗弥加)。

最終的に範子と打ち解けあえた4人。律子(白石聖)の急な改心。

範子化した由美子(美村里江)。

 

…ごめん。何がどうしてこうなったのか意味が分からない。

 

「正義とは何だろう」「人間誰しも間違える事はあるよね」

みたいな共感を呼ぶラストじゃなくて、最後まで「範子が襲ってくる不安と恐怖」を

ベースとした作風で突き通して行って欲しかったですね。

範子をはじめとした面々があまりにも変わり果てたものだから、

正直、律子の頭の中の「?」のあの画面が浮かびっぱなしでした…

 

律子が4人に下す罰は母親にも当てはまるんじゃないかという事は、

前回の感想で少し言及してはいますが、それ以外にも粗はたっぷりありました。

範子を殺そうとした事は、4人にとっては昔の事だから…と解釈出来るものの、

7年間意識を失い目覚めたばかりの範子にとっては、

その事件はまだ鮮明な記憶として残っているはずですよね。

なぜ急に丸くなったのか?

4人もインタビュー時では憎しみを滲ませていたのに、

なぜ殺人未遂相手を前にあどけない会話が出来るのか?

そして、最大級の疑問は、殺人を犯した範子がなぜ逮捕されないままだったのか?

これらを「ただ不器用なだけだった」で終わらせるのは、うーん…という感じです。

 

律子の裁きとは結局何だったのか。範子はいつどこで誰に見つけられたのか。

里穂(片瀬那奈)と出くわした森の住人は何者だったのか。

腕時計での撮影は事前に仕組んだ事だったのか。

範子と由美子以外の3人は結局どうなったのか。

色々謎も残したまま終わってしまったので、そういう意味でもモヤっとした最終回でした。

 

由美子と範子がタッグを組んで活躍するラストよりかは、

初回の無限ループで「歪んだ正義を持つ人は成敗される」裏ルールがあるかのような

意味深なラストの方が、まだ余韻が残ったかもしれませんね。

 

前回に引き続き、失速したストーリーになってしまったのはともかく、

新たな引き出しがある事を感じさせられた西浦さんの演出、メインキャスト6人

(山口さん、美村さん、片瀬さん、桜井ユキさん、田中みな実さん、白石さん)の

熱演っぷりに魅了されたドラマではありました。

特に、白石聖さんという逸材を見つけられたのには感謝。

田中みな実さんも、以前はアナウンサーだったと一瞬忘れるくらいの

自然体な演技をされていたと思います。

 

だからこそ、ゾクゾクするホラードラマのままで行って欲しかったんですけどねぇ〜

↑また言ってる(笑)

 

 

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