いや、泣いた。愉快なコメディなのに凄くジーンと来た…。
今期のドラマの最終回満足度ランキングで堂々の1位ですわ!これは。
まだ終わっていない作品もあるけど、もう揺るぐ事はないでしょう。
本作が、1位です(きっぱり)
原島(大東俊介)か水岡(味方良介)のどちらかと結ばれてちゃんちゃん♪
では終わらないだろうとは思っていました。
でもそうなると結末が見え過ぎていて、個人的には澪(小芝風花)の痛快なお仕置きっぷりが
印象的だった3話までがやはり面白かったなぁ…という内容にもなりかねない。
しかし、それらを軽々と吹っ飛ばしてみせた最終回!
「やりたい事を見つけたから…」と新しい目標に逃げるでもなく、
2つのシミュレーションをして「やっぱり私には結婚生活向いてないから…」と
自分を否定するでもなく、
あそこまで「妖怪になって何が悪い!」と、世間体という名のしがらみを
ぶった斬る着地点になっていたのが良いですよね。
しかも、結婚も、仕事第一の生活も、妖怪化も、どの道を選んでも
自分が充実していると感じるならそれで良い…というメッセージ性も内包されている。
振り切るならとことん振り切れ!そんな"スカッとドラマ"の模範例を提示したかのよう。
今の澪に最も必要なのは自己肯定感だった訳で、
一番見たかった姿が最終回で見られたのも、
"主人公の成長物語"をブレずに書き上げた作りにも満足。
「私、妖怪になります。」その時の顔つきは、妖怪達と楽しそうに踊っている時や
数々のクズ男を成敗している時よりも光り輝いていたなぁ…。
もう、美しい。だからこそ、別れは寂しい…。
空気を読み過ぎるあまりに自分を押し殺して、誰かに甘えるのが下手な
そんなどこにでも必ず存在する一人の女性を、
最後まで嫌味なく、かつ辛気臭くなり過ぎずに消化してみせた小芝風花さん。
やっぱりポテンシャルのある女優さんでした。
「怖い役をやらせたら安心」みたいな印象を付けられていた松本まりかさんに
新たに「チャーミングなみんなのママ」というイメージも持たせるのも成功していたと思いますし、
大倉孝二さんをオチ要員に持ってきたキャスティングも抜群。
妖怪らしいおどろおどろしい雰囲気を作り上げるのに一役買っている座敷童子(池谷のぶえ)。
ツンツンツンデレな優男っぷりが堪らなかった酒呑童子(毎熊克哉)。
どのキャラクターも粒揃いな上に、走馬灯のように回想を見せられたら
もう泣くしかないでしょう。
妖怪との生活を通して"答え"を出した…という終わり方だと
続編は難しくなって来るのかもしれませんけど、
SPでも良いので、後日談的なお話が見たいですね。
またこの面々にお会いしたい。
テレビ朝日さん、よろしくお願いします!!
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