フルーツ宅配便 10話 感想|肩書で相手を測ろうとしない人は逞しい

 

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うーん、良いですね。優しさに溢れた世界です。

 

咲田(濱田岳)も小田(前野朋哉)も、学級委員だった井上(中島歩)も

スナックと兼業のグァバ(松岡依都美)も。

相手の肩書きと比べず否定せず、

今の自分に向き合おう、自信を持とうとしている人は、何だか逞しく見えます。

そんな素敵な人たちのお話でした。(井上くんも良い人で安心。)

最近はシリアス寄りの話が多かった分、

良い意味で「淡々と、でも心にスッと刺さる」作りになっているのにもまたホッコリ。

 

「もう隠すのは止めた」と決めてからの咲田の成長っぷりも良かったです。

えみ(仲里依紗)をフルーツ宅配便に誘った時の彼、

今までで一番男らしかったんじゃないでしょうか。

 

しかし、ラスボスの沢田(田中哲司)がいる以上、そう簡単に移動はしづらいですよね…

ここはやっぱり、対抗出来そうなミスジ松尾スズキ)に一発ブチかましてもらわないと。

この二人の闘いが最終章の見どころになるんだと思います。

 

刻々と陰が近づいて参りましたが…

無事、ハッピーエンドで終われると良いなぁ。

 

 

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メゾン・ド・ポリス 最終回 感想|MOZUっぽくなってもハッピーエンド!!

 

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前回があまりにもシリアスな雰囲気を漂わせていたし、

野間(佐野史郎)たちがやけに強敵そうだったから、

誰か亡くなるんじゃないかとソワソワしてたのですが…

最終回はメゾポリらしい「チームの絆」「わちゃわちゃ感」を全うしたハッピーエンド。

うん、最終回だけなら1,2位を争うくらいの爽快感溢れる出来でした。

(野間の脇が甘過ぎたのは置いといて(笑))

 

盗聴器が決め手となった事、最終的に草介(竜星涼)が助けに来てくれた事、

警察の裏切り者など、多少展開は読めてはいましたが、

それでもワクワクさせられる作りは素晴らしかったです。

前回でチームがバラける様子を存分に魅せられてきた分、

開始約30分程で徐々にメンバーが集まっていくシーンには思わず胸が高まりました。

後半に向けての劇伴を使った盛り上げ方も、また効果的!

 

キャラクター方面に関しても、

傷を付けてここぞとばかりにモズモズしてる倉k…夏目(西島秀俊)を見られて満足でした。

西島さんだけでなく、野口五郎さん、小日向文世さん、角野卓造さん、近藤正臣さん、

どの役者さん方もやっぱりベテラン俳優さんだけあって、

キャラに一切のブレもないし、コメディとシリアスの切り替えが上手いからこそ

最後まで楽しめたんだと思います。

みんな可愛らしい。魅力的。だから、終わってしまうのが寂しいなぁ…。

勿論、草介役を演じた竜星涼さんも、ひょうきんな三河屋とミステリアスな警察での

差が凄く良かったし、

高畑充希さんにはまた、好きだと思えるキャラが出来たのが嬉しいです。

 

時々緩い内容の回もありましたが、全体的には面白く見られました。

それも、「個性的なキャラクター」「愉快な会話劇」が一貫して表現されていたお陰。

 

ひよりは新人から捜査一課長に昇格しましたが、また彼らにお会いしたいですね。

SPドラマがしっくり来るかな?

 

 

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スキャンダル専門弁護士QUEEN 総括|魅力的な部分があっただけに惜しい。

 

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こりゃあもう、同じ所しかツッコめないな…と思って、

途中から感想を書くのを止めていたドラマ。

本作についても章立て構成で総括していきます。(あ、長いです。)

 

第2の「刑事ゆがみ」になるであろうと期待し続けた作品…

 

率直に言うと、初回だけなら今期TOP3に入るほど面白かったです。

 

確かに、解決方法に多少強引な部分はあったし、それまでのエピソードも

ぎゅうぎゅう詰めな作りにはなっていました。

でも、氷見与田の抜群のコンビ感、作り込まれた映像、洒落た劇伴、OP、哀愁感、

「歪んだ現代社会の中で何とかもがこうとする自分」の日常会話への落とし込み方、

これらの要素に惚れ込んで思ったんですよ。

ああ、これは、私の大好きな「刑事ゆがみ」に通ずるものがあるな…と。

Twitterで相互さんも仰ってましたが)

 

だから、「面白かった!」「期待が持てそう!」という当時の想いを文章に残したくて、

気合を入れてこの初回の長〜い感想も書き綴りもしたんです。↓

 

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後出しジャンケン」「挿げ替え」だけが致命傷だった

 

でも、いざその期待を持ち続けて2話以降を見てみたら、

毎回「ここだけ何とかならんのか…」と言いたくなる程の出来になってしまっていました。

 

ツッコむ所はほとんど同じ。

①「もしかして?」と思わせる素振りがないまま、

 「実はこうだったんですよ〜」で真実を全て後出しにして終わらせる展開

パワハラやセクハラなどを扱っていたはずが、いつの間にか

 「自分らしさを大切にしよう」「働き方改革」といった論点にすり替わっていた事

 (論点がすり替わったから、肝心の犯人は台詞で解決&なぁなぁで終了)

③実際に起きた出来事を絡める内容が、逆にオチに期待を持たせ過ぎてガッカリさせる

 痛手になってしまっていた事

④事件勃発→依頼→騒動を作る→SNSで炎上→対処する というワンパターンの構成

⑤氷見(竹内結子)の過去パートで何を書きたいのかがイマイチ分からずのめり込めない

特に痛かったのは①と②でした。

 

今まで「後出しジャンケン」ばかりの展開ではなかったら、

最終回での調査会パートは痛快感溢れるものになっていたと思います。

氷見と与田(水川あさみ)が面と向かってニヤッとするシーンは良かったですし、

前半はお互いが強敵で「どっちが折れるか」という、それなりに緊迫感ある

作りでもありました。

 

ただ、真実が発覚するドンデン返しに関してはどうしても

「どうせ後出しにするんでしょ」「どうせ氷見さんは演技してるんでしょ」

という目で見てしまって、結末も「ふーん」としか感じられなかったのが残念。

伏線の敷き方、匂わせ方がもう少し上手ければ…

 

「スピンドクター」の説明は一切なしで終了とは!?

 

そして、気になったのが、本作の取り扱う「スピンドクター」の説明が

全編通して一切されなかった事。

 

開始から約40分で、氷見にこんな台詞がありました。

 「一番リスクの少ない方法を提案する。」

 「それがスピンドクターとして私ができる事であり、使命だと思っています。」

 

で、スピンドクターの意味を詳しく調べると、

広報活動などを通じて情報操作を行う「スピン」に長けた人のこと。

スピンは主に政治上の主張や立場について、自らの立場を正当化したり、

好印象を残すように操作したりする活動を指す。

自分に好意的な意見を選択的に紹介したり、

論点のすり替えを行って論客を言い負かしたり、といった技術が主に用いられる。

スピンドクターは、そうしたスピンを特にうまく遂行してみせる者に対して

用いられる呼び名である。

weblioからの引用 https://www.weblio.jp/content/スピンドクター

「ドクター」なんて付いたら、え?医者?と思うくらい珍しい職業であるのに、

差別化せずにそれを所謂「弁護士モノ」ジャンルとして同等のモノのように扱う

描かれ方はどうなんでしょう。

だから、「これ弁護士がやる仕事なの?」「むしろ探偵っぽくない?」などのツッコミが

Twitterでは多く飛び交っていたのが見受けられました。

 

初回の時点で「もっと説明したら分かりやすかったんじゃないか」と書いたんですよ。

そのツケが最後に来てしまった感じです。

からしたら、視聴リスト記事を作る時点でスピンドクターという職業を扱うのは

知っていたからまだ良いものの…

多分、自分で調べなきゃ分からない方が多かったと思います。

 

茂呂と東堂の存在意義もよく分からなかった

 

個人的には、茂呂(佐野岳)と東堂(泉里香)に関しては、

最終的に氷見たちにトラブルを巻き起こさせる重要人物になると思ってたんですよね。

でも、そんな事もなく、茂呂は忘れた頃に登場してきて、

東堂は与田にちょっと敵意を向けるものの何もせず、

結局は二人で調査会を傍聴しているだけで終了。ただの記者と編集者だった…?

 

扱い方次第では、氷見が危機的状況に陥る、記事で過去の事実が明かされてしまう

なんていう、彼女を引っ掻き回す役所で面白くなったはずだけど。

今までで何か匂わせる描写があったために残念としか…。

 

最後に。これは元も子もないけど…

 

失礼だけど、脚本以外は全てよく作られていたし、どの要素も好きでした。

5人もとい、氷見与田コンビから生み出される

本筋とはあまり関係のない何気ない会話劇は最高でした。

だから、このキャストとスタッフで「スピンドクター」なんていう、

説明が必要な題材は扱わない別作品だったら、

現代社会に無駄に絡めない内容だったら面白かったでしょうね…と。

 

 

設定次第で、コミカルさ、劇伴&映像のお洒落さをもっと活かせられたはずなのに…

という、最後まで勿体ない気持ちで見ていたドラマでした。

でも、またいつかこのチームにはお会いしたいです。お疲れ様でした。

 

 

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