シェフは名探偵 1話 感想|お客さんのエピソード次第かも?

 

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食べ物と名探偵の組み合わせで、真っ先に頭に浮かべたのは「美食探偵」

だから、殺人事件や誘拐事件がレストラン内で勃発して、

そこにシェフが名探偵気取りで介入していく話なのかと思っていたけども…

どうやらプロファイリングっぽく、料理の好き嫌いや、食事での日常会話を通して生まれる

人間関係を紐解いていくという話らしい。

 

持ち前の洞察力や記憶力を活かした「おせっかい」で

それぞれのお客さんの抱える小さな悩みを解決へと導いていく展開には

ヒューマンドラマならではの温かみがありますが。

事件の手がかりは全てお客さんが食べた料理から来ている事、

些細な会話や言葉も残さない三舟(西島秀俊)のふとした表情を映すカメラワークなど、

見ていて「ん?」と思わせる"違和感"も前面に押し出されていて、

店名の由来の謎も含めて「グルメ・ミステリー」というテーマに

相応しい作りになっている所が面白いです。

 

個人的に苦手な木村ひさしさんの演出も、

所々にいつもの"クセ"はあれど、時間帯が功を奏しているのか

本作の流れを遮らない程度には控えめになっているので、

今回のような雰囲気なら落ち着いて見られそう。

劇伴も、店内で実際に流れていてもおかしくない再現度の高さがあります。

強いて言うなら…フランス料理が運ばれてきた時に、お品書きじゃないけど、

1品ずつ料理名と一言コメントが

テロップで下に表示されたら良いのかもなぁって気はしました。

まぁ、フランス料理を食べ慣れていない私からしたら、「"ばんしょう"ってどう書くの?」

「え?ヨニョン?ロリョン?」などと疑問に感じるワードが多くて、

後から調べてみてようやく分かったっていうのが大きいんですけどね(笑)

 

内容自体はちょっと駆け足で。

高築(濱田岳)が仲間入りするまでの話と、

2組のお客の話を約1時間内に詰め込まなければならないために、

全体的に掘り下げが弱いまま解決してしまった所に物足りなさを覚えてしまいましたが、

初回なのでそこはこれから…といった感じでしょう。

面白くなるかは今後のお客さんのエピソードにかかっているんじゃないでしょうか。

2組のお客さんを同時進行して描くよりかは、

1組のお客さんをじっくり描いていった方が本作のスタイルには合ってそうですし、

その人の"人生"を覗かせるような見応えのあるエピソードも見てみたいです。

 

なので、次回以降も感想を書くかどうかは、内容次第かな…?

ちょっと様子見してみます。