病室で念仏を唱えないでください 10話(最終回) 感想|"原点回帰"な清々しい最終回

 

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「病室で念仏を唱えてください」という捻りを効かせつつ、

初回の冒頭のシーンを彷彿とさせるラストで締めた本作。

 

視聴前は、僧侶と医者を掛け持つ主人公の奇抜な設定で

コメディテイストになるのかと予想していましたが、

いざ最後まで見てみたら、中々どうして、医療ドラマとして"魅せる"部分と

コメディパートの塩梅が良い作品に仕上がっていたと思います。

時折挟み込まれるおりんの「チーン」という効果音や、海外フードフェスのくだり、

藍田(堀内健)の立ち位置など、

それらだけだったら「何となく見やすいドラマ」で終わってしまいそうなものを。

やり方は違えど「患者を助けたい」「人を救う事で自分も救われた」という想いは一緒の

松本(伊藤英明)と濱田(ムロツヨシ)の対比を、

憲次(泉谷しげる)や1話完結パートの患者との関わりを通して

じっくり描いていったのが大きいのでしょう。

 

医師も完璧なスーパードクターではなく、患者と同じ一人の人間であり、

常に"煩悩"と隣り合わせで生きているという事。

ドラマの中にはハッとさせられるような、素直で的確な言葉が刻まれていた事。

人の繋がりの価値、温かさを教えてくれた事。

ちょっと話は逸れますが、これらの点では今期の同じ医療ドラマである

「アライブ」とシンクロする部分が多々あり、

最終的にはどちらも、どの登場人物にも共感出来て愛おしくも感じられる、

お気に入りの作品となりました。

 

三浦大知さんの優しい歌声から始まる主題歌の入りも絶妙で、

本作の魅力を更に引き立てるものになっていたと思います。

また、目の前の患者を救う事に対して猪突猛進であり続けながらも、

その性格が故におっちょこちょいな一面も見せてしまう松本先生にお会いしたいです。

ほら…結局、海外フードフェスの食べ物も、最後まで食べられないままでしたし(笑)

 

 

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