物の声が聞こえなくなっちゃった…怖い…どうしよう…って不安がるオチ、
前回と大体同じなのは話が進んでいないっていう事になる訳で、
もうちょっと展開を工夫して欲しかったな〜とは思うけれど、まぁ良いか。
観(橋爪功)が幾度にわたって発していた言葉、
「普通って何だ?」が今回のテーマでしょう。
それも、「こうあるべき」という一つの定義ではなく、
それぞれが本来の自分を取り戻していく…という意味で。
この手の作品だと「自分らしく生きる」を尊くて素晴らしいものだと捉える事が多いのですが、
本作に関しては、時に思い通りに行かない場合もあるという事も教えてくれるのが面白い。
以前、観がかわいい孫の考えを全肯定しなかったのも含めて、
基本的に本作は登場人物を公平に描いている印象があります。
伸寛(田辺誠一)の場合、田舎で野菜を作りながら過ごす生活を送るという
理想を持つのは素敵だけど、誰にも相談せずに勝手に決断&行動するので
あまりにも"自分らしい"過ぎる部分がある。
会社は畳むし、在宅ワークはするし、今度は軽井沢に住もうとか言い出すし…
結構家族を振り回しがち(笑)
自分らしく生きるにはある程度の相手への配慮は必要だし、
それが自分には合っていると見込んでいても、
いざ実行してみたら予期せぬ弊害が生まれてしまう可能性も孕んでいる。
千華子(富田靖子)は余計なお世話だな〜って思われるかもしれないけど、
歳を取ってから新たな環境に慣れるって大変だし、
畑作業なんて初心者だったら腰はすぐに痛めるだろうし、
車がないとどこにも行けないし…で、言っている事は一理あるんですよね。
で、萌子美(小芝風花)の"自分らしさ"は物と話せる事ですけど…
せめてトミーとだけは話させてあげて欲しいなぁって思ってしまいます。
長年の相棒だもん。急に別れを告げられたようなものだ。
今は岸田(加藤清史郎)が一緒にいてくれるのが彼女にとって救いかな。
まさか俊祐(工藤阿須加)みたいに闇を抱えていて、感情が爆発するなんて展開は
尺的に多分ないだろうから…(逆に、あったら人間不信に陥りそうw)
このまま優しい男の子でいてくれると嬉しい。
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