ブルーモーメント 1話 感想|死者が0になるかどうかは来週次第。

 

 

毒を吐くキャラは「正直不動産」の永瀬を彷彿とさせるし、

タイトルのネーミングや、ユニフォームを着てヘリコプターに乗る所は

コード・ブルー」を彷彿とさせるし、

トラックが出てきてからは「TOKYO MER」を彷彿とさせるし…で、

いろんな作品を思い浮かばずにはいられない初回(笑)

最初の作品はともかく、災害からの救助を描く物語である以上、

残りの2作品はどうしても…ですね。

 

ただ、それらとは差別化している箇所があるのも確かで。

唯一違うのは、天気予報士出身らしく、なぜ雪崩が起こるのかの解説映像を挿入している事、

主人公が救助する側ではなく、指示する側に回っている事が挙げられます。

ですが…初回を見た感じだと、SDM(特別災害対策本部)の描き方について、

まだまだ模索中なんだろうなぁと思わされたんですよね。

 

先ほども書いた通り、晴原(山下智久)がモニターを見ながら

各所に指示する仕事に就くとなると、絵面的には地味になりがち。

だから、少しでも地味さを回避するために、

ミステリーの推理シーンでよく使われていそうな、

手がかりとなる映像や回想を矢継ぎ早に映しつつ

主人公をぐる〜っと回転しながら撮るカメラワークや、

消防班を絡めた複数のカットで「連携してます」感を滲ませる演出、

最後には数式の表示でカバーする作戦に出たのかもしれませんが…。

全体的に、主人公を"天才""敏腕"に見せようとする事に走り過ぎていて、

そこだけちょっとリアリティーに欠けるというか、

とってつけたような印象を受けてしまいました。

 

あとは…単純に、モニターで指示するだけなら、

気象班が現場に出向く必要性がよく分からないといった所でしょうか。

そもそも、この救助活動に気象班がいる意味があるのかどうかもピンと来ず。

今回の要請は、雪崩が発生し、遭難者が出ている段階でのものであって、

そうなると、二次災害を防ぐために、現場の消防隊員や警察が

既に動いているんじゃないかと思ってしまうんですよねぇ。

消防隊員の1人が「今まで、私たちでやれていた事です」とも言っていましたし。

 

原作がある事も理解していますが…

雲の様子や傾向を読み取った上で、とある地域の天候の変化を伝えるのが天気予報。

だとしたら、「災害が起こってから」ではなく、

「災害が起こる前に予測し、被害者の発生を少しでも未然に防ぐ」流れで見せた方が、

救助活動に気象班が加わるのにも説得力が生まれたのではないかと考えています。

例えばそうですね…今回の内容を絡めるなら、

災害が起こりそうな場所を事前に分析して、

中盤辺りで描かれた、地図で説明しながら市長に避難命令を出すよう指示するくだりを

もっと早く盛り込むとか…かな?

まぁここは、次回に引っ張った事もあり、

前後編か、はたまた回を重ねるごとに疑問が払拭出来る内容になっていけば、

純粋に作品を楽しめそうな気はします。

 

裏の日テレ水10が土9に移動した事で、ドラマの裏被りがなくなったこの枠。

(かつての日9のように、短命で終わらなくて良かった…)

数年前だったら、医療、弁護士、刑事と職業ドラマばかり扱っていた当時の月9で

放送されていたんだろうなぁと思えるくらい、スケールの大きさは感じさせます。

山下智久さんが5年ぶりに民放主演作となると、話題性も大きいでしょうし。

あそこまで力を入れているのも、習慣的に日テレのドラマを見ていた視聴者の大半が

こちらに流れ込むのを見越しての事なのかとも、邪推したくなりますね。

 

刑事モノの人気シリーズを放送している前時間の枠は基本スルーし、

深夜ドラマは録画する私からしたら、リアルタイムで視聴出来るのはこの枠しかなく、

リタイアしたら暇になってしまうので。←本当に個人的な事情w

ありがちなギスギスした関係性も早めに解消してもらって…

どうか、面白くなっていって欲しいです!

 

 

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9ボーダー 1話 感想|金10の皮を被った火10だった。

 

 

※「川口春奈ちゃん可愛い!」「松下洸平くんやばい!!」「キュンキュンした!」など、

本作の初回を好意的に視聴出来た方は、この感想を読まない事をお勧めします。

もし読んで下さる方がいらっしゃいましたら、

こんな意見もあるんだな〜と捉えていただいて…自己責任で、お願いいたします。

 

記憶喪失……また!?

コウタロウ(松下洸平)が記憶喪失の設定だと分かった時、

一緒に見ていた母と「また!?」って笑っちゃいましたよw

月曜10時には、今日の出来事を明日には忘れてしまう記憶障がいの医者がいて、

火曜10時には、好きな人に指輪を渡す前に事故に遭い記憶障がいになったヒロインがいる。

もっと関連させるなら…月曜9時には、事故で意識不明の状態になってしまった彼氏がいて、

火曜9時も同じく、12年前に事故に遭って以降消息不明だった元彼がいて、

木曜10時には、何者かに襲われて5ヶ月も眠らされていた元記者がいる今期の春ドラマ。

↑こうして箇条書きにすると、事故ばっかりで頭がおかしくなりそう(笑)

 

いろんなドラマを見てきて数年間、今期は弁護士モノ多いなぁとか、医療モノ多いなぁとか、

最近はタイムスリップモノも増えてきたよねぇとか

そういったジャンルの偏りを感じる事は時々あったけれども、

「主人公(主要人物)が不幸な出来事に見舞われる」という設定だけで

ここまで被る事も中々ないですよね。

何なら、初回を見ていて一番面白かったのって、設定被りだったかもしれません(苦笑)

 

内容自体は…まぁそうですね。

「やっぱりね」どころか、「なんでそうなっちゃうのか…」といった感じでしょうか。

予告映像の時点で、松下洸平さんや木戸大聖さんを

やたらかっこよく撮ろうとするカメラワークを見て(実際かっこいいんですけども)、

胸キュン路線に走るんじゃないか?なんて嫌な予感がしていたんですが。

いざ蓋を開けてみたら、父の失踪と言い、先ほど書いたコウタロウの記憶喪失と言い、

なぜかミステリー要素も盛り込んでいて、

で、結局本作って何を描きたいんだろう?とモヤモヤしたまま見終えてしまいました。

 

…コウタロウの設定の必要性について、物凄〜〜〜く好意的に解釈してみれば、

年齢や固定観念に囚われない

生き方をしている点で(「記憶を失ったのに幸せそう」と言われていた事から)、

結婚で悩む七苗(川口春奈)にとっては憧れの存在になるのかもしれない…という意味合いで

加えたんじゃないかとも考えられるんですが、

何か過去に秘密を抱えてそうな描写をチラつかせているため、

現時点では、なくても良いなぁって思っちゃいますし。

父親の失踪についても、自分がいなくなる事で三姉妹が現在や将来に向き合うようになる

きっかけに繋がったとしても、それなら大怪我を負って3ヶ月の間入院…でも

成立出来そうだなぁと思えてしまいます。

19歳、29歳、39歳の女性が自分の生きる道を模索している物語という事で、

実質、主人公が3人の状態になる訳で。

それぞれの日常や人間関係を描くだけで

ただでさえ話が散漫になってしまいそうな可能性を孕んでいるのに、

なぜそこまでして考察好きな視聴者も取り込みたいのか、よく分かりませんでした…。

 

演出面で言えば…何だか、プロモーションビデオっぽい印象も残りましたね。

気のせいかもしれませんが、役者さんをアップで撮る頻度が多かったような?

放送開始56分過ぎからの映像は、挿入歌をバックに主人公たちの動向は

無音で展開されていて、アスペクト比の変更込みでMVみたいな作りでしたし。

七苗とコウタロウがバスに乗って、一緒に桜の木を見たり、

コウタロウがいつの間にか七苗の肩を借りて寝ちゃったりしているシーンなんかは、

バラエティ番組内のコーナーだかで、視聴者投稿の再現ドラマを見ては

ワイプで芸能人がキャーキャー喜んでいる図が容易に浮かび上がってきました(苦笑)

「じゃあ、俺の事好きになって良いよ。俺もきっと、君を好きになる。」

歌詞にありそうなこんな台詞、自分に自信がなければ言えないでしょう。

…キュンキュンされている方をSNSでお見かけする度、

私はお客さんじゃないんだな…というのを痛感してしまって。

捻くれ者の私としては、七苗が勇気出して本音を吐露しているんだから

寝ないで話を聞いてあげてよ〜とか、

手が届きそうなくらいの距離で桜が見られて、しかも満開なら、

予約客で埋まりそうなのになんであんなにバスがガラ空きなんだとか、

胸キュンよりもツッコミの方が勝ってしまいましたとさ…(汗)

 

「歳とるごとにどんどん1年が早くなるっていうの、あれマジだな」

「なんか、歳重ねて自由にやれると思ってたけど、どんどんやりたい事が遠くなる感じ」

「昔は29なんて、立派な大人だと思ってた。もしかして、結婚もしたりしてるかなぁって。」

上記のように、時々グサッとくる台詞もあっただけに、

ミステリー要素や恋愛要素が本筋を食ってしまっている事が実に勿体ないですね。

恋愛や結婚の選択肢も、生きていく上で避けられないのは分かっているので、

「恋愛を盛り込むな!」とは言いません。

ですが、何も三姉妹全員、恋愛を絡めて、姉妹内と幼馴染で三角関係の展開をやらなくても。

特に19歳の八海(畑芽育)に関しては、結婚よりかは就職や進路で悩む描写を優先した方が、

共感出来るキャラクターになったのではないでしょうか。

 

あと、TBSのドラマの特徴の1つとして、今時っぽさを取り入れた、

「こんな会社で働きたい!」って思えるような企業の作り込みの高さは、

良い所もあれば良くない所もあると思っていて。

これからすんごい惨めな事を言いますが…

オシャレな会社に就職していて、オシャレな服を着ていて、

オシャレなご飯を食べていて、オシャレな家に住んでいる七苗を見ていたら、

「いや、リア充じゃない?」っていう気持ちになってしまって、

彼女が将来に悩んでいる姿も伝わりづらかったです。

現実世界では、あんな風に規模大きめで、福利厚生充実してそうな会社に勤めている

彼女と同じくらいの年齢の人って、そう多くない気がするんですよ。

 

「着飾る恋には理由があって」スタッフによる新作が金10枠で放送されるという事で、

何となくお察しはしていましたが(ちなみに当時、その作品は最終的に好んで見てました)。

もうちょっと、現実味のある設定、世界観にして欲しかったです…。

そして、本作の感想は次回以降書くつもりはありませんので、最後にもう1つオマケで本音を。

若手社員が常識ないみたいなステレオタイプな描き方も、もう終わりにしませんか?

 

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アンチヒーロー 1話 感想|日曜劇場の初回なのに1話完結じゃない!!

 

 

良さげな感じだなぁと思いながら、最後までそれが途切れる事なく視聴。

やっぱり、面白いドラマは放送開始の5分間で決まるもんなんですね。

 

冒頭での、明墨(長谷川博己)が顔の見えない被疑者に語り続ける長台詞。

「過ちを犯してもやり直せる。日本はそんな優しい国とでもお思いですか?

例えば隣に殺人犯が引っ越してきたら?

『私、人を殺したんです』と言われて、そうですかと笑えますか?」

「法律というルールの中では許されても、

リアルな世界では、一度罪を犯した人間を許す気なんかないんです。」

他にも引用すると長くなるので一部抜粋にしましたが、

この後のスピード違反のくだりも含めて、

前半の段階では、理屈臭いし、敵に回したら面倒なタイプだけど

言っている事は確かに筋が通っているなぁ…と。

目の前の人に嘘偽りなく向き合おうとする"正しい人"なんだという印象を覚えたんですね。

しかし、物語が進むにつれて、羽木の息子・湊(北尾いくと)が

当時ボールを拾ってもらった「お兄ちゃん」が

実は緋山(岩田剛典)でない事が明らかになると、

あれ…捏造…?「証拠の数は多ければ多いほど良い」って、

もしかして、こじつけで作った証拠も含まれているって事…?などと、

明墨の歪んだ一面が見え始めてくる。

 

裁判を勝ち取るためなら、障害も子供も利用するなんてエグいなぁと思っていたんですが、

本人も発言していた通り、最終的には

不確定である物事は徹底的に排除するのが彼のモットーで、

障がいのある人には知識を与えたりと、完全に"悪い人"ではない事が分かる。

なんだけれども、捏造しちゃってるからなぁ…というモヤモヤは残る訳で。

彼は何が狙いなのか?何を考えているのか?どんな人間なのか?

もっともっと彼を知りたい。

そんな純粋な興味で、引き込まれるように見てしまった1時間半でした。

 

明墨の異様さを引き立たせるためか、

日曜劇場らしからぬダークな雰囲気が終始漂っています。

でも、後のラスボスになるのだと分かる人物はしっかり用意されているし、

やたら壮大な劇伴は、長年培ってきた日曜劇場"らしさ"とも言えるでしょう。

…ただ、こう書いてはみたものの、従来の作風とはアップデートされている気もしていて。

昔だったら、顔面どアップ!顔芸バーン!憎き悪役を倒す勧善懲悪!のキャッチーな演出で

この物語を魅せていたかもしれませんし、←私の日曜劇場への偏見も大分酷いけどねw

劇伴だって、壮大ながらも神秘的で、高級感もまとわせていて、

じわじわと緊張させられる曲調で相当珍しいと思うんです。

結局何が言いたいかって言うと、この枠ならではの良い部分はそのままに、

新しさも取り入れられているなぁと。

 

そして私は、この枠の良さとしてもう1つ、盛り上げ上手な所も挙げておきたいです。

先ほど少し触れましたが、終盤で伊達原(野村萬斎)が登場してきて、

まるで彼と対話しているかのように、冒頭での明墨の語りを被せてくる演出には

ワクワクさせられてしまいました。

主人公とは真反対の考えを持つ存在…

どんな設定で、どう見せれば視聴者が「次も気になる!」と思えるのかが

ちゃんと分かっていて、そこは、さすが看板枠だと思いました。

 

まぁ強いて言うなら、姫野検事(馬場徹)がポンコツに描かれ過ぎていないか?

というのは気になりましたけどね。

だって…証人リストに2名しか記載されていないなら、

いや覚えとけ!って話になりますからねぇ(笑)

あとは…24分も拡大したのに、次回に続くとは!

でもそこは、主人公の描写のお陰であまり引き延ばし感を覚えなかったので、

特に不満ではないかな?

 

緋山が殺害したのか?していないのか?に関しては、

冒頭で「人を殺してるんですから」と明墨が言っていたので、

そのまま犯人で、次回は、何としてでも無罪に持っていく流れになりそうですね。

 

きっとこの主人公を演じるのが楽しいんだろうな…というのが伝わってくる

長谷川博己さんの活き活きとされた演技も良かったです。

次から次へと出てくる台詞が、聞いていて本当に気持ち良い。

目は笑わず、ニタァ…とゆっくり口角を上げる表情も、食えない感じがして魅力的です。

そして、北村匠海さんのポジションは、同じく主人公が強烈で、

去年のこの時期の放送だった点から、どことなく「教場0」を思い出してしまって。

今度は最後まで無事でありますように…なんて、

本作とは脱線した事もふと考えてしまいました(笑)

 

果たして、どんな結末になるのか?

今はただ、明日の放送が楽しみです♪

 

 

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