*2024年 春ドラマ 視聴リスト&期待度*
5/13:春ドラマ雑感集② をUPしました。
↑「イップス」5話の雑感を追加しました。

ハコヅメ〜たたかう!交番女子〜 2話 感想|ドジはドジでも伸び代のあるドジが良い

 

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月曜日と火曜日で溜まったイライラを本作が浄化してくれる(笑)

でも、キャラクターのボケやツッコミモノローグに笑って癒される

ただの"ほのぼのコメディ"じゃなくて、

それぞれのやり方で目の前の仕事に真摯に取り組む姿に敬意を払いたくなる

"お仕事人情エンターテインメント"にきちっと仕上げている所が良いんですよねぇ…。

やっぱり、今期の中でも当たりだと思いますよ。

 

構成に関しても、初回はどうしても新人警官・川合(永野芽郁)の紹介や

彼女の性格と警察業界のズレを描く初期設定を盛り込まなければならなかったために、

存分に本領発揮出来ていない感じがあったのに対して。

今回は説明が終わって通常営業になったからか、アバンの時点で笑えるポイントを押さえて、

前半はコメディ、後半はシリアス&人情のメリハリを更に強くさせた事で、

ますます原作由来の独特な世界観が出来上がっていたような気がしました。

このメリハリを"落差"と捉える視聴者も出てくるかもしれませんが、

両方とも「親身になって川合を教育する藤(戸田恵梨香)の頼もしさ」を描いている点では

共通しているので、私としては、振り幅が大きくて面白い!と好意的に見ております。

 

そして、前回の感想でカットした部分も含めて、

本作の何が一番好きかを書くとするなら…

川合を典型的なドジっ子に仕立て上げない所。

多分、この手の主人公を描くドラマだったら、

トロール中にうたた寝したり、学校内で校歌を歌いながら肝試ししたり、

ラブホテルで勝手に見学したり、うっかり音を鳴らして作戦が失敗しそうになったり…といった

厄介で周りをかき乱す印象をつけさせて、

「なんだこの新人は!」と反感を買わせて終わらせがちだと思うんですが、本作はそうしません。

何と言うか、ドジでマヌケでも応援したくなるように

丁寧に描写されているなぁ…と感じられます。

 

前回の事情聴取のシーンで分かった「警察官にはない親しみのあるオーラ」「感情移入のしやすさ」

「相手と打ち解け合える巧みな話術」という川合ならではの良さを、

今回では、夜まで一緒に指輪を探すシーンや、

彼氏が窃盗犯だった痕跡が出てきてショックを受けないようにと隈なく調べるシーンに活かす。

脚本方面では、交流のあった松原(山口まゆ)の大切なイヤリングが実は盗品で、

警察官の立場上、家宅捜査をしなければならない…

でもそうしたら彼女の幸せを奪う事になってしまう…

だからと言って、戦力外で何もしないままなのは悔しい…という心の揺らぎを表す台詞を

あえて書かずに、視聴者の想像力に委ねてみる。

 

(原作の力もあるでしょうけど)設定にブレが生じないようにする

スタッフの真面目さが伝わってくるし、

彼女は彼女なりに一人前の警察官を目指していく成長物語としても見応えがあります。

 

日テレドラマらしからぬ(←こら…w)ご遺体の検視のシーンもじっくり描いてくれるし。

川合に警察官としての責任感を持たせるきっかけを与える藤や伊賀崎(ムロツヨシ)が

新人目線になって指導出来る人だから、

たとえ事件が小規模だったとしても、出世争いや上層部の陰謀がなくても、

上手くいって、つまづいて、助言をもらって、また頑張って…

そんな彼女達の1日を見ているだけで十分楽しい。

 

しかし、藤が優しい理由と、伊賀崎が最低限の仕事をしてズルをすると言っていた理由は、

どうやらかつていた新人(?)の存在が絡んでそうですねぇ。

川合と似たような新人で、厳しく接していたら

そのプレッシャーから自殺してしまった過去があったのか。で…変わろうとしたのか。

あんまり深刻な方向には行って欲しくないですが、どうなるんでしょ。

 

 

↓前回の感想はこちら↓ 

rincoro-ht.hatenablog.com

 

プロミス・シンデレラ 1話 感想|悪趣味なゲームに付き合う気持ちが分からない…

 

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火9はパワハラ。火10はセクハラ。 

火曜日はハグの日からハラスメントの日になったらしい。

2時間連続、高圧的な態度をとる準主人公に…

「ババア←27で!?」「ばい菌」「ブス」の悪口の連呼、女性同士の小競り合い、

(性)暴力まがいの行動を笑いのネタとして消化する風潮…

正直もうキツイですし、「まだこんな描き方をするドラマがあるの?」とすら思っています。

でも、原作ファンからすると、内容は原作に忠実らしいので…

私が合わないだけなんですね。そうですね(汗)

 

金無し宿無し職無しの三重苦を背負う主人公が、ある日ひょんな事から男性にゲームに誘われ

お金欲しさに乗っかるという設定は、前期の「レンアイ漫画家」の恋愛ミッションと大体同じ。

弁護士の存在が皆無である非現実な設定で、どちらもあり得ないと思いながら見ていましたが、

「レンアイ〜」の方は、主人公が時折見せる不器用な一面に興味が湧いた一方で、

壱成(眞栄田郷敦)の方はただの感じ悪い高校生という印象だけが

残ってしまったのが残念でした…(比較してしまってすみませんが…)。

 

ブコメを描くんだったら、やっぱり共感したくなる登場人物がいて、

後に結ばれるであろう2人の未来を応援したくなる物語であって欲しい…というのが私の考えです。

その上で肝となってくるのは、「役とキャストの組み合わせ」「心情描写」の2点。

 

まず、視聴前に感じた通り、眞栄田郷敦さんが高校生ではなく、

むしろ痛いチンピラに見えてしまうのが致命傷だと思います。

一応補足すると、本人の問題ではなく、キャスティングの問題です。

老舗旅館の息子で世間知らずでも別に良いんですが、

バカだのブスだの悪口を吐く姿とか、荷物背負わせじゃんけんといった小学生じみたいじめとか、

実年齢よりも程度の低い行為をやらせるシーンを見ると…純粋にカッコ悪い。

カッコ悪いイメージが先行するから、魅力的には映りにくい。

 

火10枠はたまに"年の差恋愛"を題材とした作品を流す傾向にあり

(例えば「初めて恋をした日に読む話」中学聖日記」)、

それで話題になったのを参考にして本作も10歳差の設定にしたんでしょうけど、

年齢に合わせて原作の設定をドラマ用に変更するなり、

思い切って、華奢な佇まいで、無名に近い新進気鋭の俳優をプッシュするなりしてみた方が

ドラマ内での違和感を減らせたんじゃないかと思います。

ちなみに、岩田剛典さんも兄役には見えません…(汗)

 

そして、内容自体に関しては、原作の流れに沿って物語を進めて行っているためなのか、

「なぜ早梅(二階堂ふみ)が人生ゲームに付き合う気になったのか」

「なぜ2人は惹かれ合うようになったのか」の、お互いの心情変化の過程が伝わりづらいです。

何と言うか…初期設定を盛り込んだ初回らしい内容にはなっているんだけど、

関係性の方はいつの間にか4,5話くらいまで進展していて、

妙に置いてけぼりにされている感じに近い。

他人の人生を弄ぶ人を庇おうとするのも分からないし、

見ず知らずの女性に勝手に恋敵扱いされてシャンパンかけられた時点で

私だったらキレてすぐその場を出て行くし

(そして旦那が仕事中に家に帰って通帳や押印を取り出しては、

弁護士に慰謝料の事相談しに行くし)。

壱成が彼女を気にするようになるのはまだ理解出来るんですが、

さっきまで「おもしれー女」として見ていたのに

木陰のシーンでは骨抜きになっているのが急過ぎて…。

仲良く走り回っているのも含めて、ポカーンとしてしまいました…。

 

唯一良かったのは、強気な女性とショートカット姿の二階堂ふみさんが

結構合っているという所だけですが、

前半までの展開にあまりにも不快感が残るので、せっかくのスカッと劇場も

取って付けたように感じてしまって、チャラにはなりませんね。

 

同じイライラする内容でも、壱成はたまに的確な言葉は残すから、

火9の毒舌男よりかはマシなのかもしれませんが…

これまで書いた通り、もう感じ悪い男性を見るのは懲り懲りですし、

諸々の描写に共感出来ないので、本作は初回でリタイアといたします。

まっ、火9もレッドカードが出る寸前なんですけど…。

 

 

彼女はキレイだった 2話 感想|宗介がサイコパス過ぎて普通に怖い。

 

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原作があるのに…

ファッション雑誌業界が舞台の話、宗介(中島健人)が副編集長…という設定が

ただの"お飾り"に見えてきてしまって仕方ないんですよねぇ。

人気雑誌の廃刊の危機が迫っているにもかかわらず、なぜか他人事な編集長。

本来は社内の歳の近い先輩が教育係につくはずが、結果的に親友である梨沙(佐久間由衣)に

付き合ってもらっちゃっている(その割には髪型のオシャレには触れない謎)。

そこらへんはフィクションだからと超好意的に解釈すれば良いけれども、

準主人公である宗介を副編集長にした以上は、仕事が出来る部分もサラッと描いてもらわないと、

「なぜ若い彼が??」という疑問だけが残って、話に入り込みづらくなってしまいます。

 

基本的に傍若無人な性格でも、報連相はきちんと行うとか、

自分の失敗を認める度量があるとか、

部下のスキル向上のために提案をしてみる部下想いの一面があるとか、

一緒に仕事をしていくうちに「意外と良い人なのかも」と思える方向に傾いたら

魅力的に感じるのでしょうが…その"良い人"らしさを振りまいているのは恋愛方面だけ。

「好きな人の前では優しくする二面性」「四角関係」をメインに描きたいんだったら、

同僚の設定でも、他の業界に置き換えても何ら支障はないでしょうし…

そもそも、初回で説明があった容姿の変化のくだりについては

今回はほぼなかった事になっているのも考えると、

向こうの国の原作を借りる必要はなかったのでは?とすら思います。

要は、恋愛パートを立てるために、本作独特の設定も、仕事パートも

中途半端に扱ってしまっているという感じですね。

 

いくら所々でポンコツな部分を見せて

「普段は毒舌ドS男でも意外と可愛いとこあるじゃん!」って思わせようとしても、

嫌っている愛(小芝風花)には理不尽な目に遭わせ、

愛だと思い込んでいる梨沙には親身に付き添ってあげるという

人によって露骨に態度を変える様子を見ると、普通に怖くてなぁ…。

どうせ後半になるにつれて宗介が心を入れ替え、

最終回では愛とくっつくオチにはなるんでしょうけど、

彼女に夢中な時はデレデレでも、気に入らない所が目立ち始めると

分かりやすく冷たい態度をとる未来が想像出来るので

素直に受け入れられそうにないです(汗)

 

何話か引っ張るであろうカミングアウトのくだりをもうしてしまうのだけは意外でしたが、

彼女が愛だったと知ってからどう動くか…ですね。

もしこれで梨沙の時みたいに急に胸キュン行為とかし出したら、

正直、サイコパス以外の何者でもないので(苦笑)

ゾッとした気持ち悪さを感じたら、速攻リタイアします。

 

 

↓次回の感想はこちら↓

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↓前回の感想はこちら↓

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