生きるとか死ぬとか父親とか 3・4話 感想|変わらないモノなんてない

 

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第3話「美容とか 見た目とか(偏見とか)」

 

へぇ〜…こんな話もあるんですね。

トキコ(吉田羊)はなぜ父を心から許していないのか」を探るという

ドラマらしい部分がごっそりなくなって、

展開はトキコのシーンと哲也(國村隼)のシーンで分けて

"日常"を前面に押し出した内容に。

 

1、2話と比べると地味で少し異質な印象ではあったけれど、

その時の状況や会話を通して、過去から現在までの時代の流れ、変化に思いを馳せる…

といった作りは一貫しているように感じられ、

今回は「老いに対してどう向き合っていけば良いのか?」について考えさせられました。

 

リスナーからの投稿も、インパクトが強めで面白かったですね。

会社の人達には概ね好評だったらしいですが、

長い間大切な時間を共に過ごしている関係だから…

生理的に無理!状態にすぐ陥ったのも無理はないです。

そして、良い歳になってから顔のシミ取りをする事にツッコむトキコ

カツラの話を聞いちゃうと、随分可愛いもんだと思ってしまいますよ(笑)

 

でも、今頃になって美容に目覚め始めた理由としては、

恐らく前回の叔母(松金よね子)の姿を見た時の衝撃が

少なからず影響しているんでしょうね…。

気づこうとしなかっただけで、自分もこうして確実に年老いている…

自分もいつかこんな風にボケてしまうのだろうか…っていう不安がね。

 

第4話「時代とか 東京とか(面影とか)」

 

変化する街。

それは東京だけに限った事ではないけど、確かに東京が一番変化が激しいのかも。

昔ながらの小劇場が潰れるニュースはたまに見るし。

何より、飲食店の移り変わりは凄まじいですよね…。

 

銀座じゃない個人的な話になりますが、

東京のとある街で数年前に父の会社の手伝いをしていた時に、

当時一番美味しかったと記憶しているラーメン屋に連れて行ってもらった事があったので、

それから今度は職場としてその街に滞在するようになった今、またその店に行こうとしたら、

何年か前に潰れてしまっていた…というのを思い出してしまいました。

他にも、同じ場所でお店がコロコロ変わっているという話も知人から聞きますね。

物価が高くて流行に敏感な東京で生き残って行くって、試練の連続みたいなもんなのでしょう…。

 

内容とあまり関係ないのでそこまでにしておいて。

「面影」の演出…洒落ていました。

アメリカ人が日本を占領化していた時代や、

若い頃に妻(富田靖子)とよく遊びに来ていた銀座など、

過去と現在の違いを対比するなら回想を時折混ぜる形でも出来そうなものを、

哲也の台詞=思い出語りで淡々と済ませて

「今と向き合う」物語である本作の世界観に引き込ませる作りになっていたのはもちろん。

若者もいて人混みの多いビルや外資店ばかりの"駅近"の街並みと、

年齢層の高めな人がゆったり歩いていて、店やずらっと並んだ小看板に

古風な名残があるのを感じさせる"奥銀座"の街並みを映す形で

時代の変化を見せたのも良かったですし。

小冊子の存在を知らない若い女性店員、今繋がりのある常連客に真摯な対応をする店員など

時代の変遷を物語る人物が配置されていたのも良かったです。

 

終盤のラジオトークも、自身の経験を活かして

新たなリスナーの投稿に喝を入れるよりかは、

前回での返信投稿だったり、フリートークでの体験談だったりと、

リスナーに対してアフターフォローしていくオチの方が好みですね。

トキコも同じで、人間的に成長しているんだなぁ…と実感出来ます。

 

 

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着飾る恋には理由があって 3話 感想|"悩めるもの"が多過ぎるキャンプ旅

 

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「そう言うのは信じる」「せっかく来たんだから」「デジタルデトックス

そう…今回のキーワードは恐らくデジタルデトックスで、

たまには"いつもの日常"を忘れて自分らしさを開花させよう…がテーマだったと思うのですが、

要素を盛り込み過ぎたために、

結果的にこれも、何をメインで描きたかったのかが薄まってしまった気がしました。

 

もちろん、メインが、シェアハウスの住人達と交流する形で描かれる

羽瀬(中村アン)の成長物語だというのは何となく分かってはいますが、

真柴(川口春奈)の"悩めるもの"が

シェアハウスの「仲が深まっていく」醍醐味をかき乱してしまっているんです。

仕事、恋愛、葉山(向井理)の事…で、羽瀬の事。

これら、キャンプ旅の最中に全部悩んでいる事です。とにかく多いんですよね。

 

早乙女(夏川結衣)の誤爆によって2人をその気にさせて、

どこかわだかまりが残ったままの状態にするくだりは

別に今回でなくても描けた内容だと思いますし。

大体、「SNSゾンビ」と呼ぶほど、四六時中暇さえあればスマホを触る真柴を気にしているのに、

最初に久しぶりのオフである事を投稿して、そこから流れるように仕事の電話に応対して、

有給中でもスマホをずっと握って仕事に取り憑かれているのを察した時点で、

「今日はそういうの休み!」などと言ってスマホを取り上げなかった

駿(横浜流星)の描き方に少し違和感。

既にここでLINEの通知を切る場面・展開に変えてもアリでしたね。

強制的に仕事をシャットダウンさせる事で、今日はありのままの自分でいよう、

自然体で周りに接しようと決意する真柴だけれども、

逆にそれが羽瀬を傷つける形になってしまって、

ありのままの自分に自信が持てなくなって落ち込んでいる時に

あの露天風呂に連れて行くシーンへと結びつける展開にしても良かったんじゃないでしょうか。

 

ベタなりにメインの部分を興味深く見られているからこそ、

今回のはちょっと勿体なく感じてしまいました。

あまりあちこちに飛ばない方が、本作の面白味が出てくると思います。

 

 

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大豆田とわ子と三人の元夫 4話 感想|八作回パート1…って事で良い?

 

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台詞の1つ1つややり取りは相変わらず面白いんですけど… 

今回に関しては正直、30分過ぎまで「で、結局何が描きたいんだろう?」なんて

困惑した気持ちで見てました(汗)

 

八作(松田龍平)のかごめ(市川実日子)に対する

「かごめちゃんに彼女を紹介してもらった」発言でようやく内容が掴めたので安心しましたが、

それまでが、かごめの紹介ととわ子(松たか子)との関係性の他に、

八作と早良(石橋静河)+俊朗(岡田義徳)、鹿太郎(角田晃広)と美怜(瀧内公美)、

慎森(岡田将生)と翼(石橋菜津美)といった元夫三人の進展など、

個々のエピソードが 場面が切り替わる形で入り組んでいた構成になっていたために、

心に刺さるよりかは複雑で見づらかったという印象の方が勝ってしまった感じです。

かごめの人生観、恋愛観に多くの女性視聴者が頷ける"深い"話に見えて、

実はそんな彼女に片思いし続けている八作回だった…の種明かし的オチには意表を突かれただけに、

もうちょっと整理整頓してみても良かったのでは?と思ってしまいました。

 

しかし、八作回とは言えども、

三人の元夫の中で唯一、とわ子に未練がなさそうな態度だった理由が判明しただけで、

好きではないと分かっていながらなぜ唄(豊嶋花)という子供を儲けたのか?

そもそもなぜ結婚したのか?はまだ分かっていません。

鹿太郎や慎森のような馴れ初めも描かれないので、謎は深まるばかり…。

次回は「離婚した理由」に触れるとの事で、

幾重にも重なっている彼のベールを少しずつ剥がしていく展開になって行くのかもしれません。

 

そこに鹿太郎、慎森と"厄介そうな女性"の行方と、四人目の夫のくだりも盛り込んできて

また今回のようにごちゃごちゃした構成になりそうな気がしないでもないですが、

折り返し地点だけに大きな爆弾を投下してくるだろうと踏んで、来週に期待してみます。

 

 

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