どうしちゃったんだ。
5話、純粋に面白かったけど??
ラブコメを取り扱った今期の作品で、
本作が一番、そう呼ぶには微妙な作りが続いていたのに(特に1〜3話)…
なんなら、今回がどの作品よりも最もラブコメらしかった気がします。
いや〜本当、なんでこんなに満足しているんだろう。
まず演出で言えば、少女漫画原作だけにいかにも漫画ちっくなカットを入れる
さじ加減が丁度良くなってきたんだと思いますよ。
今考えれば、初回の方はそれに加えて、可愛らしさを出すために
ちょっとした動作でもコミカルで大袈裟なSEを取り入れたり、
視聴者によっては小っ恥ずかしくなる「きゅん♡」のテロップを表示したりして、
元々奇抜に味付けされた登場人物を上書きする形で
見た目をラブコメ風にしようという"気合い"だけが伝わってきて、
それが本来の持ち味であろう「愛を知らない人間同士が交わる面白さ」を
打ち壊してしまっていたような印象があったのですが。
積極的に交わろうとする可笑しさ、そこから生まれる感情…
つまり、役者の演技に身を任せている感じがしました。
いつもは恋愛ミッションを命令されている側のあいこが、
るりこ(観月ありさ)を安心させるために2人が付き合っていると嘘をつく事になってから、
二度とないチャンス!と思う存分清一郎をいじり倒している時の
心から楽しそうな様子が笑えましたし。
逆に自分がミッションを実行する側に立たされた途端、勝手が効かなくなって
頭の中の1本のネジが抜けたようなポンコツな部分が見え隠れしてくる清一郎も
やたらと可愛らしくて、2人の「形勢逆転」っぷりを楽しんで見られました。
でも、最終的には、どちらの魅力も引き立たせた観月ありささんの存在が
大きかったからじゃないかなぁと思います。
視聴前は「姉にしては歳が離れているんじゃ?」と疑問でしたが、
異父姉妹だったという事で納得。
並んだ時にあいこが子供に見えてしまうくらいの身長の高さ、持ち前の大らかさも相まって、
小さい頃から面倒を見てきたお母さん的ポジションなのにもしっくり来ました。
話し方はかなり独特でしたけどね(笑)観月さんが画面に登場するだけで漂う
自由自在でのびのびとした空気感にも圧倒されました。
内容自体は5話という中間地点らしく、"恋人同士のふり"を通して、
今まで遠ざけてきたであろう自身の恋愛感情に初めて向き合う、
言わば清一郎が大きな一歩を踏み出し始めたターニングポイントのような話。
それを「あいこには幸せになって欲しい」とお節介心を働かせるるりこが
彼に促すというのも自然な流れでした。
「あいこを甘えさせてくれてありがとう」「そんな男の人は、初めてだわ」
こんな事を囁かれたら、そりゃあ覚えていた台詞も忘れてクラクラしちゃうわなぁ…(笑)
で、精一杯絞り出した「はい」…う〜ん、分かる。
ちょっと変わった女性に翻弄され、徐々に自分の中で意識し始めるという構図は王道でも、
やっとラブコメとして頭角を現すようになってきた所に期待感が増しました。
でも、1つ意外だったのは、あいことの関係性ですね。
一緒にいるうちに当時好きだった彼女だったと気づく展開だと思っていたんですが、
声をかけた時点から既に気づいていた事になるんですよね…?
清一郎の過去編、俄然気になってきましたなぁ。
↓次回の感想はこちら↓
↓前回の感想はこちら↓