スキャンダル専門弁護士QUEEN 2話 感想|うーん…そこに行き着くか

 

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前回同様、氷見(竹内結子)と与田(水川あさみ)の仲の良い掛け合いも、

チームでのわちゃわちゃ感も、映像の質感も良く、

既に世界観が作り出されている所は好きなのですが…

今回はいかんせん、内容がモヤっとしたままで終わってしまいました。

 

モヤっとした1つ目の理由は、先の展開が何となく読めてしまった事。

佐藤(成海璃子)が与田に悩みを告白するシーンがありました。

「資格も技術も学もないんだから、ペコペコするしヘラヘラもする。

 生きるためですから。」

「でも上司だって全員に能力があるわけじゃない。クズみたいな人もいる。

 そういう上司に威張り散らされても、切り捨てられるのを恐れて

 気を使いながら生きるしかないんですか?」

この話を聞く限り、今まで自分を出せないまま苦しんできた事は目に見える訳で。

そういう考えになってくると、谷(波岡一喜)とも本音を言い合えてないんじゃないのかな?

とも捉えられるでしょう。

結果的に「話し合えば解決の道が開ける」結論になり、

ちょっとここは想定内で終わってしまいました…。

 

2つ目の理由は…こちらの方がより気になったのですが、

二転三転したストーリーにしようとするが故に要素を詰め込み過ぎて、

本来伝えるべき論点がズレてしまった事。

今回は「セクハラ」「パワハラ」に関する話だったはずが…

想いを伝えられない女性社員に焦点を当てて「自分の気持ちに素直になろう!」

「本音を言ってみよう!」という己を変える話になり、

更には(オリンピックのロゴを思い出させるような)盗作問題も含めてきて

「会社に問題がある」から会社自体をお掃除しようという話に。

 

意欲的なテーマは取り入れているのですが、

どれも軽く摘む程度に留まっているんですよね…。

要素が多いために、特に盗作の件が「良いのか?それで」と

気になって仕方がありませんでした。

隠蔽してもいつかバレるのが今の社会ですし、そこを良い加減にしたら大問題に繋がって、

それこそ危機管理部に頼まなきゃいけない案件になると思うんですが…(汗)

 

セクハラやパワハラ問題は事実だった訳ですから、

最後までその事を描き切るべきだったんじゃないでしょうか。

イジメと同じで、これはやって良い、これはやってはいけないなんて分別は

セクハラ・パワハラなどのハラスメントにも絶対ありません。

正確に「犯罪」だと捉えられづらい、センシティブで、

下手したら人の人生までも壊してしまう、精神を犯す物です。

良い意味で登場人物のキャラは「軽く」作られているのですし、

それとは裏腹に本題は「やった方が罪なのだ」とガツンとメッセージを残す

くらいの方が、メリハリが効いて見応えが増したのかもしれません。

 

前回の感想で「脚本次第でこの作品は化ける」と個人的主観で書いたのですが、

本当に脚本にかかっていると思います。

氷見与田コンビ、キャラクターに愛着が湧いているからこそ、

「初回が一番良かった」とならないよう、また面白くなると良いな…と願ってます。

 

 

↓次回の感想はこちら↓

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