パーフェクトワールド 2話 感想|ベタだけど、二人の距離が縮まって行く過程は美しい。

 

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今時、いきなり突っかかって「障がい者専用の店に行け」なんて言うチンピラが

いるのだろうか…いや、どこかにはいるんだろうな…(汗)

などとベタな要素は相変わらずあるんですが、

お互いが相手に心開いていく過程はやっぱり見応えが感じられます。

今回は樹(松坂桃李)がつぐみ(山本美月)の気持ちを受け入れる回でした。

 

つぐみが次第に"日常を変化させてくれる"ような貴重な存在になりつつあるものの、

「俺だと幸せにしてやれないんじゃないか」という不安を一人で背負いこむ樹。

このまま一緒に会っていて良いのだろうかと葛藤を繰り返すその表情には

思わず胸が苦しくなりました。

 

告白する前にフラれた事にショックを受けたつぐみは、

樹の母(麻生祐未)にそれを伝え、高校時代の時よりも好きになっていたと

自分の彼に対する想いもありのままに伝える展開になるのですが…

ここでの母の「息子を思いやる姿」にはグッと来たなぁ。

今に至るまでにかなりの努力をしてきた事。合併症になる恐れも秘めている事。

たとえ息子が結婚したとしても、この先相手に迷惑かける事は何度もあるかもしれない。

けれども、何があっても息子には幸せになって欲しい、と。

障がい者関係なく、親なら我が子を心配してしまうもの…ですよね。

母の真摯な言葉を受け、つぐみは自分の気持ちを伝えようと決意したみたいです。

 

一方で、樹の方も先輩の渡辺(木村祐一)の言葉に少しでも心を動かされた様子。

「多かれ少なかれ、自己犠牲の精神がないと、恋愛なんて上手く行かないぞ」

つぐみは樹の母に背中を押され、樹は渡辺に相手を考えるきっかけを与えられる。

ヘルパーの長沢(中村ゆり)、つぐみの父(松重豊)、是枝(瀬戸康史)と

分かりやすく対抗する存在は確かにいるのですが、

それよりも二人を支えようとする周囲の人々をちゃんと描写してくれている事に

温かさを感じます。

優しい役を演じているのがキム兄やんと麻生さんっていうのが良いですよね。

 

で、紆余曲折あり、二人の想いがやっと繋がったラストシーン。

「一人で結論出すのやめてよ。好きなの。

鮎川くんの事が好きだから、死んじゃったらどうしようって…」

とストレートに伝えるつぐみ。

過去の自分にけじめを付け、彼女の言葉を素直に受け止めようとする樹。

そのタイミングでかかる主題歌の「まちがいさがし」。

前回よりもしっくり来た気がします。

今の姿に後悔と理不尽さを感じていた樹だけど、もしこの姿でなかったら

こんなにも自分の事を思ってくれる相手は出てこなかっただろう。

だから、つぐみとは運命の恋なのだろう…と、

歌詞の内容とリンクする瞬間を強く味わいました。

どしゃ降りの雨の中っていうのがまた、二人につい感情移入してしまいます。

 

心の隔たりを縮めてくれる存在がいる事。機敏な心情描写。

ベタなラブストーリーではありますが、この二つは必ず押さえているのが好感を持てます。

そして、健常者が止めないように置いてあるコーンの話、点字ブロック

「あちらが立てばこちらが立たず」といったバリアフリーに関するシーンも

興味深く見られました。

思いやりのつもりが相手にとっては十分に伝わらない時もある。考えさせられます…

 

 

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