きのう何食べた? 9話 感想|淡々とした日常描写が心地良い…

 

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ああ、そうそう、この雰囲気…。

大きな事件が起こる訳でもなく、仕事仲間やパートナーとのやり取りを

淡々と描いているだけなのに、自然と心が満たされて行く。

見終わった後の満足感が良くって、本当に本作を恋しく思っていたんだなぁって

改めて気づかされました。

 

今回は「自分にとって結婚とは何か?」「パートナーがいる事で得た経験とは?」

が各エピソードに盛り込まれる内容に。

結婚したという形を持たないシロ(西島秀俊)。逆に、形を持ちたがるケンジ(内野聖陽)。

結婚してから恵まれた環境にいる事に感謝出来てなかった三宅(マキタスポーツ)。

考え方や人生の岐路は、人によってこんなにも違うのだという事が

さり気なく提示されていたと思います。

 

特に一番共感出来たのは、一人だと炭水化物メインになってしまうというシロのお話。

自分が直接経験した事ではないのですが、美味しいと食べてくれる人がいないと

作り甲斐もないし、料理の品数も減るもんなんだよね〜…と

以前に母が言っていたのを思い出しました。

 

シロに関しては本当にそうですよね。食べるごとに美味しい美味しいって言ってくれて、

どこが美味しいのかまで丁寧に食レポしてくれるケンジがいない一人のご飯…

一人用だから相手の健康を気遣う事なく、料理もお手軽なものになってしまうし、

会話する事もないから黙々と食べ続けると寂しくなってくる。その気持ち、分かります…。

 

そして、結婚式の二次会で婚約者がいると女性にアピールするのが

本来の目的ではありつつも、ケンジの頼みで二人の指輪を購入しようと決めたシロ。

指の大きさを巡るやり取りや、ケンジが指輪を上機嫌で試着している姿が

何とも楽しそうで、こちらも面白く見られました。

 

「でも指輪じゃなくて」「勿論指輪は一生大事にする、けど大事にするっていうか…」

「…シロさん、大事にするよ。大事にする」

この時の会話の"間"の長さで、ケンジがシロに対してどれだけ溢れんばかりの

感謝の意を自分の言葉で精一杯示そうとしてるのか、がひしひしと伝わって来る

シーンが素敵でした。

指輪だけでなく、シロと一緒に買ったという思い出も、シロがいる事の充実感も

噛み締めているんだろうなぁって。

 

三宅の言う通り、一つ一つの出来事や物を宝物のように大切にする

ケンジが奥さんだったら、本当にパートナーも幸せですよねぇ…。

 

 

↓前回の感想はこちら↓

rincoro-ht.hatenablog.com