今回は、ミステリー描写に少し力が入っているように感じられましたね。
前回も面白かったのですが、やっぱり、各登場人物の個性を引き出そうとするが故に、
おじさん達のわちゃわちゃ感、ひより(高畑充希)の新人としての青さを
アピールし過ぎた気がしました。
だからその分、事件の証拠を掴む過程が駆け足になってしまった…。
ですが今回の場合は、PTAの裏事情、ウサギの毛など、
次々と明かされる真実を楽しめ、事件自体も丁寧に描かれていたと思います。
しかし、全体の構成に関しては前回とは逆で、
ミステリー部分>おじさん達の活躍 と、
愉快なおじさん描写が若干薄くなってしまった印象を受けました。
(前回の、戦隊ヒーローかのような本気モードを出す姿は特に面白かったので(笑))
捜査シーンにひよりと夏目(西島秀俊)のコンビだけでなく、
各自特殊能力を持つ藤堂(野口五郎)らもどんどん関与させていった方が
本作ならではの魅力が深まるのかもしれません。(確かに出てはいましたがね。)
真実が分かった時に目つきが変わったり、動きが俊敏になったり、
パジャマ姿で外を飛び出したりするなど、
退職刑事だからこそのユニークな行動をもっと見てみたいのです。
今回の事件の犯人も、本性を出した時の恐ろしさには驚かされました。
手塚理美さんの演技も素晴らしかったですが、白羽ゆりさんにもゾーッとさせられます。
コメディタッチな雰囲気な分、最後に視聴者を怖がらせる手法は成功しているでしょう。
ギャップが大きく感じられて、見応えが増しますもんね。
最終的に捜査に協力するのがおじさん達だからか、
現役の刑事達が中々ひよりの意見に耳を傾けなかったり、細かい事に気付けなかったり
といった所は気になりました。
そして、犯人側の行動も、袖が毛皮だらけのお気に入りのコートを着て行ったら
家から出る時に特定されやすいでしょ!とか、
どう考えても他の服に付きやすいでしょ…とか、
粗さが見受けられる所も少々ありましたが、
まぁ、総じて楽しく見られるので良いんじゃないかと。
それよりも、一番のインパクトは…
「旦那はフリー素材」
奥さん、偽装に向けての発想が突飛過ぎて…
個人的には、「黄昏流星群」の合成マッターホルン並の面白さでしたよ(笑)
技術は進化してるんだなぁ〜。うん。
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