岸辺露伴は動かない 2話 感想|人の頭に棲みつく"くしゃがら"

 

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シンプルに話が面白いわ。

まだあと1話あるけど、今回が一番好きかもしれないなぁ。

物語の内容も後味の悪さをうっすら残すラストも…

何だか「世にも奇妙」を見終わった後の余韻と重なるものがありました。

 

「くしゃがら」は一度聞いたり口に出したりしたら、

その人の頭から離れなくさせる魔物のようなもの。

でも、興味ないと言って流す人もいるので、捉え方は人それぞれ。

これ…特にこのご時世なら尚更、

SNSによる誹謗中傷にも繋がる話なんじゃないかと考えさせられましたよ。

心と体に精神的な支障をもたらすかもしれないから、

あんまり言葉を深く受け取り過ぎない方が良い。

軽く受け流す技を身につける事も大切。

そんなメッセージをさり気なく残しておきながら…

「実際の単語とは違うものを使っています」という興味を惹かせる注意書きを出して終わるから、

今まさに私たちが試されているような感じがしてズルい(笑)

世間に教訓を投げかけるような内容でしたね。

 

そして、1つ気づいたのは…台詞量が適切で、丁度良い塩梅で差し込まれている事。

例えば、露伴高橋一生)が十五(森山未來)に対して言った

「僕はこれかららしくない事を言うぞ?」という言葉。

この補足があるかないかで主人公の見方も大きく変わって、

あんまり多過ぎるとクドくなるし、逆にないまま進行させると

「あれ?こんな事言う人じゃないよね?」という"キャラクターのブレ"の意味合いで

疑問を引きずる可能性も出てくる。

で、ヘブンズドアーのくだりも、「使いたくはなかったがしょうがない…」の

一言が添えられただけで、その魔法が基本的にタブーであるという新たな情報になる。

原作ファン、作品を初めて見る視聴者、どちらの目線にも立ってきちんと配慮された

言葉の選び方をしているなぁ…と、感心させられちゃいました。

 

「くしゃがらってんじゃねーぞ!!」

"くしゃがら"に取り憑かれれば取り憑かれるほどみるみる鬼の形相になり、

コンテンポラリーダンスのようなぐにゃっとした異質な動きを見せる十五と、

手を突っ張って距離を取ろうとする露伴の対峙…

下手なバトルシーンよりも見応えあったなぁ。

森山未來さんの演技の凄みも堪能したわ。

 

 

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