面白い。もう面白いです。2話もよく出来た作りになっていました。
まず、前回もそうでしたが、概要の導入部分が分かりやすいんですよね。
ゆるゆるイラストの効果は大きいです。
欧米の男の子っぽい顔をしたハートランドウイルスを紹介して、
それを媒介するのがアメリカの国旗風に描かれたシカダニだと。
見ただけで海外からのウイルスによって感染したのだと、すんなり理解出来ます。
勿論、所々に入るコメディなやり取りも相変わらず尺が短いから、本筋を邪魔しません。
クスッとしつつ気軽に見られて、同時に知識として頭に入ってくる。
これはもう演出の勝利です。(役者3人が上手いというのもありますが。)
そして、「義手」の設定だからこそ、紐倉(山下智久)が人を助けるヒーローとして
前に出るのだというのも、今回はより説得力が感じられました。
義手を持つ人にしか救えない人。義手を持つ人だから出来る事。
それは、スーパースプレッダーである渉くんの手を握ってあげる事。
あのワンシーンだけで紐倉なりの優しさ、思いやりが強く伝わって、
ちょっと胸にグッと来さえもしました。渉くんの大切にしていたカラスアゲハを
自然な環境で育ててあげる…というさり気なさも良かったです。
手を握った後にかける言葉も、全く説教臭くはありません。
いつもはサバサバして冷たい紐倉の中に、ほんの温かさが垣間見えた瞬間でした。
「いいか?強くなれよ。お前はこれからいろんな目にあう。
周りから冷たい目で見られるだろうし、病院からなかなか出られないかもしれない。」
「でも忘れないでくれ。お前は人類の希望だ。」
「どういうわけか渉は感染しても発症しない。つまり、不思議な力が
備わってるのかもしれない。だから人類を代表してお願いするよ。
僕たちの未来のために、生きてくれ。」
「お前は兵器なんかじゃない。僕たちの救世主だ。」
前回に続いて「悪いのは人じゃなくて病原体」である事。
「人類にはまだまだ希望がある」という事。
そうハッキリ言ってくれる紐倉の姿を見て泣かざるを得ません。
2話にして自分なりに人を大切にする "ヒーロー観" が既に確立。一切ブレがない。
キャラの付け方も抜群でした。
「義手」の設定は、縦軸となる終盤の紐倉の謎にも活かされます。
どんな病を抱えているのか。アメリカで多く除名をされた理由は何なのか。
さっぱりしたヒーローらしい紐倉の新たな一面が見られそうです。
構成に無駄がないので、縦軸の絡め方もきっと上手いと思います。俄然、楽しみ。
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