インハンド 1話 感想|キャラと劇伴が自然と胸を高めさせてくれる

 

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木曜に続いて、また新たに面白いドラマが出て来ました。

初回の掴みがバッチリかそうでないかは、やはり

「前半で主要人物の書き分けが出来ているか」が大きいのでしょう。

 

変人な紐倉(山下智久)。彼に振り回される高家濱田岳)。

両者を取り持つ牧野(菜々緒)。

三者三様の性格のバランスは原作準拠のものですが、それを演じる演者の力も加わって

最終的に「性格はバラバラでも共通しているものは"正義感"」を示せた点も良かったです。

濱田さんは流石の安定感。

菜々緒さんは自然体な感じが出ています(最近の役の中では結構好きかも)。

山下さんに関しては、持ち味のクールさと静かな語り口が役にハマっていて、

変人設定が故に「セクシーだね」「可愛いね」という、見た目からは想像出来ない

台詞が出る時には思わず興味を引くものがありました。そのギャップが楽しいです。

 

もう一つのギャップと言えば、洒落たOP映像からのユル〜いイラスト図解の流れも

上手かったですね。「何だこれ!?」と思っちゃいました(笑)

視聴者が「何だこれ!?」状態になってる所から話が進み始めるので、

自ずと聞こうと前のめりになれますし、

イラストのお陰で難しい専門用語もすんなりと頭に入って行きもします。

おまけに、多くの人が見る時間帯でもある事からか、寄生虫を生々しく映さないよう

配慮もされてる。「テンポの良さ」「愉快」「気遣い」の三拍子。

コメディちっくな演出があくまでも人物紹介と物語の進行も兼ねているので、

全く蛇足にはなりません。(所々の息抜き要素も短くて、本筋の流れを邪魔しませんし。)

 

前半で作品の世界観を固めた後は、シリアスパートと和解パートをしっかり描く。

でも、分かりやすい台詞や劇伴で落とし込もうとはしない。

それで持って「人間の可能性」は否定しようとはせず、事実に基づいた上で

寄り添おうとしているシーンが描かれているのも心地良いです。

相手を解した決め手は埃まみれの写真。そこにかかるのは、切ないけれどクールな劇伴。

劇伴が良いと、こちらも自然と盛り上がってしまいます。

ディスコティックなのも含めてお気に入り。基本的に「サッパリ」してるのが粋です。

 

紐倉の義手の件も、何か悲しい過去を匂わせる事なく描かれていたのが好感が持てます。

でも、そのうち義手になった理由が明かされる時が来るのでしょう。

もう一つの縦軸として、恐らく厚生労働省がボスみたいなので、そことの対戦も

同時進行して行くのだと思います。

寄生虫」「感染」だけ?で全10話くらい持つのかどうか多少心配ですが、

原作があるから大丈夫なはず。

 

予告映像で流れていた劇伴と変人な主人公という設定に惹かれて

期待度★4つ付けてた作品ではありましたが、そのワクワクを裏切らない面白さでした。

初回だけで感じられる完成度の高さ。来週も楽しみです。

 

 

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