家売るオンナの逆襲 2話 感想|吹きだまりが欲しい人だっている

 

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1話よりも2話の方が、俄然面白かったです。

前回の「あの作品が帰ってきた!」と喜ばんばかりの

お祭り騒ぎの雰囲気も楽しめはしたのですが、

今回の方が本作らしさが出ていたように思います。起承転結が上手く整理されていました。

公式の「前作よりもパワーアップしてお届けする」の謳い文句は伊達じゃないですね。

 

家を持たない人。ネットカフェで自分の居場所を作る人。

誰かを好きになって鼻血を出してしまう人。

夫のためにと料理に意気込む人。

ベチャッとした焼きそばが恋しくなる人。

いろんな生き方、価値観、個性があったって良いじゃないかと提示した回でした。

 

それと同時に、孤独死ネットカフェ難民といった

凄く現代的な社会問題も取り入れてはいましたが…

あくまでもコメディ。

あくまでも多くの人が楽しく見られるドラマなんだというスタンスは忘れません。

 

「人の死に孤独でない死はない」と演説する三軒家(北川景子)の言葉には

確かにそうだよな…と共感させられる部分はありましたが、

そこで終わるとただの説教になってしまう。

だから、物語上では、強気な性格の神子(泉ピン子)を刺激させる手段として

その方法を取り、本音を言わせた所で

「じゃあこの場所のオーナーになってみないか」という奇想天外の提案で盛り上げさせる。

起承転結が上手いと序盤で言ったけれど、

「転」の部分が特に緻密に作り込まれているから面白いんですよね。このドラマ。

 

そんな意欲的なテーマの話で、ゲストが泉ピン子さんなのも納得でした。

態度はぶっきらぼうで、人には強くあたってしまうものの、

本当は孤独で寂しい思いをしているのだというのが

サンチーに見せるあの涙の訴えで一気に伝わってきましたね。

 

最後は「インターネットカフェばばあ」のオーナーに。

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この姿を見た時、「あ、もうこれは、この方にしか出来ない話だな」と確信しましたよ。

すんごい "人情深いお節介おばちゃん" っぷりが漂ってて♪

(見てないけど)「渡る世間は鬼ばかりやん!」と思わずツッコミたくなるような

オマージュを交えた、愉快なオチとなりました。

 

留守堂(松田翔太)の参入の方も、今回くらいが丁度良いです。

前回は人物紹介も兼ねて、ライバルが現れた事を知らせるために

1対1の家売り対決展開にしたのでしょうが…

サンチーを動かすスパイス的存在でいた方が

彼の持つ謎めいた男っぷりも引き立つと思いますし、

サンチーの突飛な言動に更に磨きがかかって、話にグッとエンタメ性が増すかもしれません。

 

足立(千葉雄大)が留守堂の事を気になっている…と

サンチーに相談したラスト。で、次回は愛の形を問うお話。

LGBTこそ複雑なテーマですが、今回のような

「たまにじんわり、でも、あくまでもコメディ」のスタイルで行ってくれれば、

また心から面白いと感じられる回になるでしょう。楽しみです。

 

 

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