腐女子、うっかりゲイに告る。6・7話 感想|紗枝の存在が希望の光となれたなら

 

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6話「Somebody to Love」

 

ああ…どうして僕を産んだんだ、なんて言わないで…(泣)

ずっと嫌いな自分を隠して生きてきて、それが悪い噂として広まった今、

何かも投げ捨てたくなったんだろうなぁ。

でも、言いたい事を吐き出せたのは純(金子大地)にとって良い経験だったのかもしれない。

 

自暴自棄になるのもリアルだし、お母さんもどう助けていけば良いのか分からず

「あなたの味方だから」と綺麗な言葉しかかけられなくなるのもリアルでした。

 

親として懸命に支えようとしてるんだというのは伝わります。が…

今では紗枝(藤野涼子)と亮太(小越勇輝)の方が、

純にとって母以上に大きい存在なんだと思います。

二人が純を最大限理解しようとする姿。

そばにいる事で純の心を和らげてあげようとする姿。

最高の友達を持てて、嬉しかっただろうなぁ。

 

純の気持ちを何を知らなかった。だから、もっと知りたい。

だから、もっと寄り添ってあげたい…

QUEENの「Somebody to Love」をBGMに、

(純が座っている)ブランコに近づいていく紗枝を映す演出は、

彼女が本当に変わろうとしてるんだと如実に伝わってきたシーンでした。

台詞を加えず、ただ歩み寄って行く様子だけ…という所が良かったです。

 

BL本を一緒に読もうというのは、人によっては少し突飛に思えるかもしれませんが、

純にとって「BLを通して非日常を味わう事」は何よりも心の癒しとなったでしょう。

現実ではないからこそ入り込める。現実ではないからこそ、汚れもなく、美しい。

BL星に行こうと引っ張ってくれる紗枝の存在が頼もしいです。

 

彼の心に変化が起きたかどうかは、最後のシーンだけで十分にわかります。

同じ夜空を同じ時間で二人が見る。

これだけで、互いに想いが通じ合ってるのが感じ取れますから。

 

7話「We Will Rock You

 

予告の時点でもびっくりしたけど、思い切ったなぁ、紗枝…。

 

紗枝のした事はある意味、ドラマなどの架空の世界でしか出来ないような事だし、

腐女子」と「ゲイ」でカミングアウトするのでは次元が大違いなのだけれど、

彼女の真っ直ぐさ、熱い演説に、何故だか胸がこみ上げるものがありました。

「自分で自分を認めながら生きていれば良いのだ」

「もっと自分らしさを曝け出して良いのだ」と伝えたかったのかもしれません。

(でも、勃たなかったって言われちゃうのは、どの男性でも恥ずかしい気が(笑))

 

それに、純が周りのクラスメイト達にゲイである事を知られて

「恥ずかしい」という状況にいる今、

紗枝がカミングアウトして周知にする事で、彼と同じ立場になろう、

彼の気持ちをより分かってあげようとしたのだとも考えられます。

 

最後のキスも、純が"普通の人"になろうとするが為に

紗枝を利用した事に罪悪感を抱えているのを知っていながら、

それを取り除こうと彼女がせがったのかも。

まぁ、憶測にしか過ぎませんが…

 

今回はともかく、二人で透明な壁を乗り越えられたように感じられた回でした。

後輩も謝罪し、カミングアウトした事だし…

次回の最終回は、どんな形で決着を付けるのかが気になりますね。

 

 

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