「すいか」と「もも」の2人を同時に描いていたからか、
前回よりは「(良い意味で)グッタリする…」といった重さは減ったように
感じられましたが、散漫させる事なく、レギュラー陣との絡め方も
上手く行っていたかと思います。
今回も女性の悲喜交々なストーリーを興味深く見られました。
基本的に、演出等で泣かせようとせず、淡々とした作りになっています。
なので時々、デリヘルたちの言葉にハッとさせられるし、考えさせられもします…。
すいかは「自分の顔がブス」なのがコンプレックスではあるのですが、
アイロンを顔に当てられるのが「普通」な日々を過ごした人もいる
デリヘルたちの世界では、そんなのは屁でもない。
けれども、すいか自身はそれにずっと苦しんできた訳で、
皆それぞれ苦悩を抱えているのは一緒。
自分の物差しで他人を測る事は出来ない…。
だから、どんな境遇を抱えているのかにフォーカスを当てていく、
本作上で描かれる女性の姿を今後も見守って行きたいし、応援もして行きたいです。
また、ただ苦しみを描くのではなく、希望のあるラストが感じられる所も良いんですよね。
すいかさんは芯の強い女性だった。
自身の持ってる個性は自身でしか切り開いていけないし、
切り開いていった者には、やがてそれが強みになって帰ってくる。
笑顔でポーズをとって、自転車で颯爽と立ち去っていく姿は
とても逞しく、美しいものでした。
一見地味ではありますが、人間ドラマとしてよく作られています。
変わらず「淡々と、でも深く胸に突き刺さる」スタイルで
最後まで描き切っていって欲しいですね。
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