同期のサクラ 1話 感想|忖度する会社と忖度しない主人公

 

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高畑充希さん。個人的には「過保護のカホコ」で注目し始めた女優さんですが、

それ以降は本当に良い役…というかハマリ役が続きますねぇ。

 

今まで演じられてきた役に「不器用」「真っ直ぐ」「愛らしい」といった共通点があって、

下手したら似通ってしまうのではないか?とも思うものの。

キャラごとに演技や声のトーン、表情を細かい所作から使い分け、

その「使い分け」だけに留まらず結果的に色んな形で

「あ、この子応援したいかも」という気持ちにさせられる腕の持ち主は

早々いない事でしょう。

本作は遊川脚本とタッグを組んだ作品が再び!との事ですが、

遊川さんだけでなく、他の局のスタッフが個性的な役に彼女を起用したくなるのも

分かる気がします。

 

その点を踏まえて、初回の内容としては…

桜(高畑充希)をはじめとした5人のキャラクターがストレートに伝わる、

とっつきやすく見やすい作りになっていました。

橋本愛さん、新田真剣佑さん、岡山天音さん、竜星涼さんと、結構押さえてきましたねぇ…

バッグの持ち方、飲み物がそれぞれ違うのも、個性が滲み出ていて面白い。

 

遊川脚本は上に書いたような「キャラの立て方」

「バラバラな面々が居場所を作り上げていく様」を描くのを得意としている印象があります。

だから最初は、主人公に支えとなる存在がいないという辛い展開から。

かけがえのない仲間を求めて、強い夢を持って上京してきたのにもかかわらず、

周りには自分の熱意が伝わらなくて空回り…な桜の姿には

とにかく感情移入して見てしまっていました。

 

そんな作風が「過保護のカホコ「ハケン占い師アタル」にも共通していますが、

唯一違うのは「終わりが見えている」といった所でしょうか。

チームだと思っていなかった4人が、桜を仲間だと受け入れている10年後…。

どんな苦労が待っていようと最終的にはここに落ち着く…のが分かるのが救いですね。

 

1話ごとに1年時間が経過するとの事なので、最終回辺りで駆け足にならないかは

まだ心配ですが、とりあえず、良いスタートを切った初回だったと思います。

次回も楽しみです。

 

これは余談ですが、同じ脚本家の作品だけに、

アタルよ…人事部・黒川(椎名桔平)を占ってくれ…とツッコミたくなってしまったのは

ここだけの話で(笑)

集団の前で「クビにするぞ」とか、普通に考えてパワハラですよねぇ。

桜を人事部に入れたのは、忖度しない彼女を「うちの子=忖度する会社の社員」に

育ててやろうって魂胆なんでしょうかね。

まぁ、それだけじゃなく他に何か意図があるのかもしれませんが…

 

 

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